2025年9月19日に総務省が公表した「2020年基準 消費者物価指数 全国2025年(令和7年)8月分」によると、消費者物価指数の総合指数は前年同月と比べ2.7%増加していることがわかりました。

なお、公的年金は賃金や物価を考慮して年度ごとに見直しがおこなわれます。

2025年1月、厚生労働省は2025年度(令和7年度)の年金額を、前年度より1.9%引き上げることを公表しました。

3年連続のプラス改定にはなりましたが、「マクロ経済スライド(※)」によって物価上昇率を下回る改定率となっており、実質的には年金額は目減りしています。

物価上昇に年金額が追い付けていないのです。

またシニアの多くは、下記の税や社会保険料を老齢年金からの天引きで納めています。

年金から天引きされる税や社保が記載される「年金振込通知書」

年金から天引きされる税や社保が記載される「年金振込通知書」

出所:日本年金機構「年金振込通知書」

  • 介護保険料
  • 公的医療保険(国民健康保険・後期高齢者医療制度)の保険料
  • 個人住民税および森林環境税
  • 所得税および復興特別所得税

年金見込み額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できますが、年金は「額面通りにはもらえない」点は意外な盲点かもしれません。

※マクロ経済スライドとは:「公的年金被保険者(年金保険料を払う現役世代の数)の変動」と「平均余命の伸び」に基づいて設定される「スライド調整率」を用いて、その分を賃金と物価の変動がプラスとなる場合に改定率から控除するしくみ

次回の年金支給日は10月15日ですが、2カ月分の年金「30万円(月額15万円)」以上もらえる男性は何%いるのでしょうか。

この記事では、年金制度のしくみや、2カ月分の年金「30万円(月額15万円)」以上もらえる男性の割合についてわかりやすく解説します。

厚生年金+国民年金の「年金月額のボリュームゾーン」もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。