有事の資産として古くから人気の高い金(ゴールド)。2025年9月時点で価格は過去最高値を更新し、1オンスあたり3700ドル台に到達しました。
この背景には、ウクライナ情勢や中東リスクといった地政学的な不安、インフレ、そしてドル高・円安の影響など、さまざまな要因が絡み合っています。
こうした環境下で、金は株式や債券とは異なる「安全資産」として、その存在感を一層強めているといえるでしょう。
本記事では、まず世界の金の産出量ランキングをご紹介します。さらに、ゴールドの価格推移を振り返りながら、なぜ金が投資対象として魅力的なのかも考えていきましょう。
1. 世界の金の産出量ランキング!1位はどこの国?
外務省の資料をもとに、世界の金の年間産出量ランキングを見ていきましょう。
- 1位:中国(370トン)
- 2位:オーストラリア(310トン)
- 2位:ロシア(310トン)
- 4位:カナダ(200トン)
- 5位:米国(170トン)
- 6位:カザフスタン(130トン)
- 7位:メキシコ(120トン)
- 8位:インドネシア(110トン)
- 9位:ウズベキスタン(100トン)
- 9位:南アフリカ(100トン)
※2023年時点
2023年時点で金の産出量が最も多いのは中国です。
金といえば南アフリカを真っ先にイメージする方は少なくないでしょう。
約20年ほど前までは、金の産出量は南アフリカが1位でしたが、その南アフリカはいま9位に。
さて、金はその美しさから装飾品や美術工芸品に使用されるほか、半導体、電子機器といった産業など幅広い用途で使われています。
また金は投資資産としても魅力が高く、株や債券などと異なった値動きが見られる傾向にあることから、ポートフォリオの一部として保有する投資家も。
次章では、投資資産としての金(ゴールド)の価格推移を見てみましょう。
2. 投資資産としても魅力の高い金(ゴールド)2025年9月、最高値を更新!
金(ゴールド)の価格は、長期的に見ると右肩上がり。ニューヨーク金先物価格では9月に史上最高値の1オンス3700ドルをつけています。
2008年のリーマンショックや2020年のコロナショックのような経済危機では、株式や債券が大きく下落する一方で、金価格は上昇する傾向にありました。
これは、投資家がリスクを回避し、安全な資産に資金を移したから。
戦争や政治的な混乱が起きると、株式などのリスク資産は売却され、安全資産である金に資金が流入する傾向にあります。このため、金は「有事の金」とも呼ばれています。
金は「特定の国の経済状況に左右されにくい」、「世界中で共通の価値を持つ」ことから、ポートフォリオの分散投資先として優れているといえるでしょう。
3. 金(ゴールド)への投資方法はさまざま
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Volodymyr TVERDOKHLIB/shutterstock.com
金(ゴールド)は、株式や債券などと異なり「現物」の売買による投資も可能です。ただし、現物は盗難リスクがあるため、安全な場所で保管する必要があります。貸金庫や金の販売会社の保管サービスを利用すれば安心ですが、手数料がかかる点に留意が必要です。
また、金は積立投資、ETF、投資信託による投資も可能です。これらの投資では現物を保有しませんが、売買や運用期間中にコストがかかるケースがほとんど。このコストは金融機関により異なりますので、口座の使いやすさやその他のサービスなどもあわせて総合的にどこで投資するのが良いかを判断しましょう。
4. まとめ
世界の金の産出国1位は中国。その勢力図は、10数年の時を経て大きく変わっています。
ちなみに日本で有名な金がとれる鉱山は、鹿児島県伊佐市にある住友金属鉱山株式会社の「菱刈鉱山」です。
このほかにもいくつかの鉱山がありますが、商業規模で操業している金の鉱山は、唯一、菱刈鉱山となるそうです。
金といえば黄金のキラキラ輝く金の延べ棒(インゴット)やアクセサリーをイメージするかもしれません。
しかし、金は投資としても魅力が高く、世界中で取引が行われています。
金の投資に興味を持った方は、投資目的やリスク許容度をしっかり整理して、投資方法を慎重に選びましょう。
参考資料
和田 直子