3. 厚生年金の平均年金月額は増えている?増えても油断できない理由とは
厚生労働省年金局の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、直近5年の厚生年金保険(第1号)の平均年金月額は増減しています。
3.1 厚生年金の平均年金月額の推移
- 令和元年度:14万4268円
- 令和2年度:14万4366円
- 令和3年度:14万3965円
- 令和4年度:14万3973円
- 令和5年度:14万6429円
令和5年度の平均年金月額は増えていますが、令和2年度から令和3年度にかけては減少しています。年金額は物価変動率や名目手取り賃金変動率に応じて、毎年度改定を行う仕組みとなっているため、その時々により増減します。
また、年金額が増えたとしても油断はできません。令和7年度は増額も、マクロ経済スライドの調整により実質的に目減りでした。それに加え、今年度も物価の上昇が続いていますから、家計の苦しさは増しているでしょう。
また、怪我や病気などで急な支出が発生したときに年金だけでは対応できない可能性があります。
そのため、着実に貯蓄を増やしておくことをおすすめします。貯蓄があれば、万が一のときでも落ち着いて対応できるでしょう。
参考資料
宮野 茉莉子