4. 【年金の豆知識】「令和7年度税制改正」の影響で12月の年金額が変わる?
老齢年金からは、所得税や介護保険料など、各種の税金や保険料が差し引かれます(※)。
そのうち、所得税の基礎控除額については「令和7年度税制改正」により見直しが行われました。
※年金からの天引きとはならないケースもあります。
このため、2025年10月に支給される年金までは「改正前の所得税額」で源泉徴収が行われ、2025年12月の年金支給時に、「改正後の金額」と「改正前の金額」との差額が還付される仕組みとなっています。
5. 老後資金の準備は必須
今回は、65歳以上のおひとりさま世帯に焦点を当て、ひと月あたりの家計収支や国民年金・厚生年金の平均受給額を確認しました。
さらに、5つのライフコースに分けて年金受給額の目安を示しましたので、ご自身が将来どのくらいの年金を受け取れるのかをイメージする参考にしてみてください。
年金額と生活費を比較すると、多くの場合は不足分が生じます。その差をどう補うかは、自助努力が欠かせません。
まずは「自分にはどれほどの準備が必要か」を把握することから始め、次のステップとして具体的な資金準備や行動につなげていきましょう。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」
荻野 樹