老後の年金受給額は、現役時代の収入や加入期間などによって決まるため、一人ひとり異なります。

それゆえに、「ほかの人はいくらもらっているんだろう?」「自分はほかの人より多い?少ない?」など、気になる人もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、国民年金と厚生年金の合計受給額が「月額10万円未満の人」と「月額20万円以上の人」とではどちらが多いのかを検証していきます。

また、月額20万円以上の年金を受給するには、現役時代の年収がいくら必要なのか目安額をシミュレーションしますので、合わせてご確認ください。

1. 国民年金+厚生年金「月額10万円未満の人」と「月額20万円以上の人」多いのはどっち?

国民年金と厚生年金の合計受給額が「月額10万円未満の人」と「月額20万円以上の人」とでは、どちらの方が多いのか、厚生労働省年金局が公表した「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに確認していきます。

受給額ごとの受給権者数と割合は以下の通りです。

  • 月額1万円未満:0.28%
  • 月額1万円以上2万円未満:0.09%
  • 月額2万円以上3万円未満:0.31%
  • 月額3万円以上4万円未満:0.58%
  • 月額4万円以上5万円未満:0.61%
  • 月額5万円以上6万円未満:0.85%
  • 月額6万円以上7万円未満:2.34%
  • 月額7万円以上8万円未満:3.97%
  • 月額8万円以上9万円未満:5.44%
  • 月額9万円以上10万円未満:6.73%
  • 月額10万円以上11万円未満:7.01%
  • 月額11万円以上12万円未満:6.57%
  • 月額12万円以上13万円未満:5.97%
  • 月額13万円以上14万円未満:5.75%
  • 月額14万円以上15万円未満:5.89%
  • 月額15万円以上16万円未満:6.14%
  • 月額16万円以上17万円未満:6.39%
  • 月額17万円以上18万円未満:6.56%
  • 月額18万円以上19万円未満:6.37%
  • 月額19万円以上20万円未満:5.84%
  • 月額20万円以上21万円未満:4.99%
  • 月額21万円以上22万円未満:3.90%
  • 月額22万円以上23万円未満:2.72%
  • 月額23万円以上24万円未満:1.78%
  • 月額24万円以上25万円未満:1.18%
  • 月額25万円以上26万円未満:0.75%
  • 月額26万円以上27万円未満:0.45%
  • 月額27万円以上28万円未満:0.25%
  • 月額28万円以上29万円未満:0.13%
  • 月額29万円以上30万円未満:0.06%
  • 月額30万円以上:0.09%

上記より、月額10万円未満の人の割合は21.2%、月額20万円以上の人の割合は16.3%です。月額10万円未満の人の方が4.9%多いことがわかります。

厚生労働省の同概況によると、国民年金と厚生年金の合計受給額の平均は14万6429円であり、15万円に満たない状況です。

そのため、月額20万円以上受給している人の方が少なくなると考えられます。

では、国民年金と厚生年金の合計額が月額20万円以上になる人は、現役時代にどのくらいの年収を得ていたのか、次章で解説していきます。