12月15日は今年最後の年金支給日です。年末年始を迎えるにあたって出費が増えることが予想されるため、決められた金額を計画的に使っていきたいものです。

年金支給日には、年金やその他の所得が一定基準額以下の方を対象に「年金生活者支援給付金」が年金に上乗せして支給されます。

本記事では「年金生活者支援給付金」の概要や支給対象者、給付基準額、請求方法などをわかりやすく解説していきます。

1. 厚生年金・国民年金の平均受給額を確認

年金生活者支援給付金の前に、まずは現在のシニア世代が受給している厚生年金と国民年金の平均受給額を確認しておきましょう。

厚生年金・国民年金の平均受給額

厚生年金・国民年金の平均受給額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」 をもとに筆者作成

厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均受給額は月額14万6429円、国民年金は5万7584円です。

厚生年金は国民年金の約2.5倍の金額となっており、大きな差が生じています。

これは、2つの年金制度の仕組みの違いが影響しています。

国民年金は、日本国内に住む20歳以上60歳までの方が加入する制度で、年金制度のいわゆる土台となる部分です。

国民年金のみに加入している方は、将来国民年金のみの受給になります。

一方、厚生年金は国民年金の2階建て部分に該当する制度で、会社員や公務員が加入します。

将来は、国民年金に上乗せして厚生年金が受給できるため、国民年金よりも受給額が高額になります。

国民年金の平均は月額6万円弱という受給額であるため、老後の生活費がまかなえるのか不安になる方もいるでしょう。

年金受給額が一定基準額に満たない方を支援するために、「年金生活者支援給付金」が支給されることがあります。