来月、10月は1年の中でも社内の異動が増える時期。異動が増える時期は自身のキャリアについて考える機会も増えるでしょう。

キャリアを考えるときにまず思い浮かぶのが「役職」ですが、管理職については希望する人もいれば、なりたくないと考える人もいます。

また、女性の場合はそもそも管理職に占める割合が低くなっています。

結婚や出産後は現代においても女性が家事育児を担う時間が多くなっており、管理職を希望する人もいるものの、家事育児にかける時間と労力を考えると管理職になれないという人もいるでしょう。

今回は管理職の平均的な年収を部長・課長・係長別に確認した後、女性の管理職に対する意識についてもみていきます。

1. 【中間管理職】部長・課長・係長別の平均年収はいくら?非役職者も

まずは厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 役職別」を参考に、部長・課長・係長と非役職者の平均年収を確認します ※調査実施年6月分の所定内給与額の平均値。6月分として支給された現金給与額のうち、超過労働給与額を差し引いた金額(所得税等を控除する前の額)。

1.1 平均賃金:全体(男性・女性)

  • 部長:62万7200円(男性63万6400円・女性54万9900円)
  • 課長:51万2000円(男性52万2400円・女性45万8100円)
  • 係長:38万5900円(男性39万6300円・女性35万4000円)
  • 非役職者:30万2800円(男性32万5600円・女性27万300円)

賃金で見るとそれぞれ10万円前後の差がみられました。また、同じ役職でも男女での差が見られます。

次に平均年収について、ボーナスを年2回、かつ賃金2カ月分とした場合の試算を確認しましょう。

1.2 平均年収:全体(男性・女性)

  • 部長:約1003万円(男性約1018万円・女性約879万円)
  • 課長:約819万円(男性約835万円・女性約732万円)
  • 係長:約617万円(男性約763万円・女性約566万円)
  • 非役職者:約484万円(男性約520万円・女性約436万円)

部長は1000万円を超え、課長で800万円台、係長で600万円台となっています。

なお、非役職者は400万円台ですから、部長と比べるとおよそ半分となりました。