4. 医療保険が不要な高齢者の特徴
反対に、高齢者でも医療保険の必要性が低い人もいます。どんな人には医療保険が必要ないのか、詳しく見ていきましょう。
4.1 十分な貯蓄がある方
入院が長期化したり入退院を繰り返すなどして医療費がかかっても、問題なく支払えるだけの貯蓄がある方は、医療保険の必要性は低いといえます。
厚生労働省の調査によると、生涯でかかる医療費の平均は2815万円で、そのうち60歳以降で必要となる医療費は1793万円と全体の6割以上を占めています。生活費とは別に医療費に充当できる十分な資産があれば、医療保険での備えは必要ないかもしれません。
4.2 保険料が過度に高額になる方
新規加入時の保険料が高すぎて支払いが困難だったり、保障内容に見合わないと感じる場合は、保険加入を見送る選択肢もあります。特に持病がある方が加入する引受基準緩和型保険は保険料が割増しされており、予算との兼ね合いを慎重に検討する必要があります。
5. 医療保険加入の2つの判断ポイント
医療保険に加入したほうが良いのか、判断に迷ってしまう人も多いかもしれません。ここからは、自分にとって医療保険が必要かを判断するポイントを2つご紹介します。
5.1 ポイント①:十分な貯蓄の有無
まず現在の資産額を整理し、老後の医療費支払いに問題がないか確認しましょう。現在の貯蓄と公的年金などの収入を合わせて考えた際、老後の生活に不安を感じるようであれば医療保険での備えておくことをおすすめします。
高齢者は入院が長期化したり持病と生涯付き合っていくケースも多いため、治療が長期間続いても家計に影響がないかどうかも重要な判断基準になります。
5.2 ポイント②:希望する治療レベル
大きな病気に罹患した際にどのような治療を希望するかも重要な判断要素です。先進医療や自由診療など全額自己負担の治療も視野に入れたい場合は、医療保険の特約での備えが有効です。
一般的な先進医療特約は2000万円を限度に技術料全額が保障されるものが多く、がん保険では自由診療費用を実費で全額保障する商品も存在します。治療の選択肢を広く持っておきたい方は民間保険を検討しましょう。