2. 医療保険加入率から見る高齢者の実情

生命保険文化センターの令和4年調査によると、医療保障を生命保険で準備している60代男性は75.4%、女性は77.2%と高い加入率を示しています。70代においても男女ともに約65%が加入しており、高齢者の民間保険への関心の高さがうかがえます。

この高い加入率は、多くの高齢者が公的制度だけでは不安を感じており、民間保険による追加保障の必要性を認識している証拠といえるでしょう。

3. 医療保険が必要な高齢者の特徴

では、医療保険の必要性が高いのはどんな人なのでしょうか。保険のプロが詳しく解説していきます。

3.1 貯蓄が十分でない方

入院や手術が必要になった際の医療費支払いに不安を感じる方は、医療保険の必要性が高いといえます。特に老後の生活費として確保している貯蓄を医療費で取り崩したくない方にとって、医療保険は重要な選択肢です。

高齢者は入院が長期化したり入退院を繰り返すケースが多く、その分医療費負担も高額になる可能性があります。少しでも金銭面で不安を感じる場合は、医療保険での備えを検討すべきでしょう。

3.2 治療の選択肢を広げたい方

出所:ほけんのコスパ「先進医療の技術料に関する例」

費用を理由に治療の選択肢を狭めたくない、または最善の治療を受けたいと考える方には医療保険がおすすめです。先進医療や自由診療など公的医療保険制度の対象外となる治療は、数十万円から数百万円の全額自己負担が必要になります。

医療保険の先進医療特約なら2000万円を限度に技術料全額が保障され、がん保険の中には自由診療費用を実費で全額保障してくれる商品もあります。治療の選択肢を広く持っておきたい方は、民間保険の活用を検討しましょう。