12月に入り、今年も残りわずかとなりました。年末はボーナスや年末調整などをきっかけに、お金の流れを見直す人が増える時期です。来年に向けて「そろそろ資産運用を考えたい」「将来に備えて何か始めたい」と感じている方も多いのではないでしょうか。一方で、投資には不安がつきものです。制度が難しそう、損をするのが怖いと感じて、なかなか最初の一歩を踏み出せない人も少なくありません。

そんな中で注目されているのが新NISAです。非課税で運用できる点は魅力的ですが、仕組みや活用方法を理解しないまま始めてしまうと、不安ばかりが先立ってしまいます。年末の落ち着いた時間を使って、基本から整理しておくことは、新年に向けた良い準備になるはずです。

今回は、新NISAの4つのポイントと、実際に運用したときにどれくらいの成果が出るのかをシミュレーションしながら見ていきましょう。また、記事の後半では資産運用のポイントとリスク軽減の方法についてお伝えします。

1. 2024年からNISAが「バージョンアップ」したけど何が変更になった?

NISAは、投資で得た利益が非課税になるという大きなメリットがあり、多くの人に活用されてきました。

2024年1月からは新NISAへと移行し、内容が見直されることで、投資家にとってより使いやすく、魅力的な制度へと改善されています。

では、従来のNISAと新NISAの間には、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。

まずは従来のNISA制度を振り返り、そこからどのような変更点があったのかを確認してみましょう。

1.1 「旧NISA」の制度内容についておさらい

以前のNISAには、「一般NISA」と「つみたてNISA」という2つの制度が設けられていました。

以前までのNISA制度:「一般NISA」

  • 年間非課税枠:120万円
  • 非課税保有期間:5年間
  • 投資可能商品:上場株式、投資信託等

以前までのNISA制度:「つみたてNISA」

  • 年間非課税枠:40万円
  • 非課税保有期間:20年間
  • 投資可能商品:投資信託やETF