11月は、街路樹が色づき、年末の気配が漂う季節。冬のボーナスを楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。

旅行や買い物に使うのもいいですが、「老後資金の準備」に回すという選択肢もあります。物価の上昇や長寿化を考えると、年金だけでは不安を感じる方が増えています。

そんな中、注目されているのが「新NISA」を活用した積立投資です。

積立投資を始めることで、将来どれくらい資産が増えるのか、気になる方もいるかもしれません。

この記事では、新NISAを使って「毎月5万円」を50歳から65歳まで積み立てた場合、15年後の資産がどのくらいになるのか、金融庁の「つみたてシミュレーター」をもとにシミュレーションした結果をご紹介します。

1. 厚生労働省が公表した「最新の平均寿命」を見る

厚生労働省が発表した「令和6年簡易生命表の概況」によると、最新の平均寿命は「男性81.09年」「女性87.13年」です。

前年との比較では、男性は変化なし(▲0.00年)、女性はわずかに減少(▲0.01年)となりました。

男女差は6.03年で、前年より▲0.01年縮小しています。

では、「平均寿命」の推移についても確認していきましょう。

  • 昭和22年:男50.06 女53.96 男女差3.90
  • 昭和25-27年: 男59.57 女62.97 男女差3.40
  • 昭和30年: 男63.60 女67.75 男女差4.15
  • 昭和35年: 男65.32 女70.19 男女差4.87
  • 昭和40年: 男67.74 女72.92 男女差5.18
  • 昭和45年: 男69.31 女74.66 男女差5.35
  • 昭和50年: 男71.73 女76.89 男女差5.16
  • 昭和55年: 男73.35 女78.76 男女差5.41
  • 昭和60年: 男74.78 女80.48 男女差5.70
  • 平成2年: 男75.92 女81.90 男女差5.98
  • 平成7年: 男76.38 女82.85 男女差6.47
  • 平成12年 :男77.72 女84.60 男女差6.88
  • 平成17年:男78.56 女85.52 男女差6.96
  • 平成22年:男79.55 女86.30 男女差6.75
  • 平成27年:男80.75 女86.99 男女差6.24
  • 令和2年:男81.56 女87.71 男女差6.15
  • 令和3年:男81.47 女87.57 男女差6.10
  • 令和4年:男81.05 女87.09 男女差6.03
  • 令和5年:男81.09 女87.14 男女差6.05
  • 令和6年:男81.09 女87.13 男女差6.03

長期的な推移を見ると、男女ともに平均寿命は大きく伸びており、「人生100年時代」が現実的なものとなりつつあることがわかります。

老後の時間が長くなる今、安心して豊かに暮らすためには、現役のうちから計画的に貯蓄や資産形成を行い、公的年金制度の仕組みを理解しておくことが重要です。

2. 【今さら聞けない】新NISAには「どんなメリット」がある?

NISA(ニーサ)は、資産形成を後押しするために2014年に導入された制度です。

その後、2024年には「新NISA」へと制度が刷新されました。

新NISAの最大のメリットは、投資で得た利益に課される税金が非課税になる点です。

通常、利益や配当には20.314%の税金がかかりますが、新NISAを利用すればこの税負担がなくなり、運用益をそのまま受け取ることができます。

新NISA「非課税」のしくみ2/6

新NISA「非課税」のしくみ

出所:金融庁「NISAを知る」

ただし、新NISAには投資できる金額や対象となる金融商品に一定の上限や制限があります。

そのため、利用を検討する際には、これらの条件を正確に理解しておくことが重要です。

2.1 新NISAの必ず知っておきたい「6つのポイント」とは?

新NISAの必ず知っておきたい6つのポイントは以下のとおりです。

【新NISA】「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の特徴3/6

【新NISA】「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の特徴

出所:金融庁「NISAを知る」

  1. 非課税保有期間は無期限
  2. 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が可能
  3. 年間投資枠は、つみたて投資枠「年間120万円」・成長投資枠「年間240万円」
  4. 非課税保有限度額は1800万円(内、成長投資枠1200万円)※枠の再利用可能
  5. つみたて投資枠の投資対象商品は「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」
  6. 成長投資枠の対象商品は「上場株式・投資信託等」

次章では、新NISAを活用した「資産運用のシミュレーション結果」について見ていきましょう。

3. 【新NISAで積立投資】利回り別「15年間・毎月5万円」でシミュレーション

ここからは、金融庁の「つみたてシミュレーター」をもとに、新NISAを活用した積立投資でどの程度の資産形成が可能になるのかを、想定利回り1%〜5%で試算した結果を見ていきます。

  • 50歳から65歳までの15年間で老後資金をつくる
  • 積立額は毎月5万円
  • 投資信託は「安定的な運用」を重視した利回り1~5%の商品

シミュレーションの結果は以下のとおりです。

【新NISAシミュレーション】利回り別「15年間・毎月5万円」積立投資した結果4/6

【新NISAシミュレーション】利回り別「15年間・毎月5万円」積立投資した結果

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」をもとにLIMO編集部作成

3.1 【シミュレーション結果】「毎月5万円×15年×年1~5%」でいくらになる?

想定利回り:資産評価額(元本部分は900万円)

  • 年1%:970万6000円
  • 年2%:1048万6000円
  • 年3%:1134万9000円
  • 年4%:1230万5000円
  • 年5%:1336万4000円

15年間にわたって「毎月5万円」を積み立てることで、最終的に1000万円を超える資産を形成できる可能性があることがわかりました。

この場合、15年間の積立元本は合計900万円です。

金融庁のつみたてシミュレーターによると、年率1%〜5%で運用できた場合、約70万円〜436万円の運用益が上乗せされる見込みです。

ただし、資産運用には利益の可能性と同時に価格変動リスクも伴います。

リスクとリターンは基本的に比例関係にあるため、期待リターンが高い商品ほど損失の可能性も大きくなる点を理解しておくことが重要でしょう。

4. 【新NISAで積立投資】「15年間で2000万円」を作りたい場合のシミュレーション

老後に必要な金額は、家庭の状況やライフスタイルによって大きく異なります。

また、実際の生活では「想定以上に支出が増える」というケースも少なくありません。

仮に、老後までに「2000万円を準備する」ことを目標とした場合、50歳から65歳までの15年間でどの程度の積立が必要になるのでしょうか。

ここでは、金融庁のつみたてシミュレーターを活用し、年率3%で積立投資を行った場合のシミュレーション結果を確認していきます。

【新NISAシミュレーション】積立金額別「想定利回り3%」積立投資シミュレーション結果5/6

【新NISAシミュレーション】積立金額別「想定利回り3%」積立投資シミュレーション結果

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」をもとにLIMO編集部作成

4.1 【シミュレーション結果】「15年間×3%×1〜12万円」でいくらになる?

毎月の積立金額:資産評価額

  • 1万円:227万円
  • 3万円:680万9000円
  • 6万円:1361万8000円
  • 9万円:2042万8000円
  • 12万円:2723万7000円

※想定利回り:年3%

金融庁のつみたてシミュレーターによると、年利3%で15年間運用した場合、毎月約9万円を積み立てることで2000万円以上の資産形成が見込める結果となりました。

ただし、実際の運用では利回りが保証されているわけではなく、シミュレーションどおりに資産が増えないリスクもある点には注意が必要です。

将来の資産づくりでは、できるだけ早い段階から積立を始め、時間を活用することが重要です。

たとえば、30歳から65歳までの35年間、年利3%で積立を行う場合、月々の積立額は約2万7000円で2000万円を目指せます。

このように、長期の積立期間を設けることで、毎月の負担を抑えながら資産形成を進めることが可能になるでしょう。

5. 税金ゼロの魅力と投資リスク、あなたはどう向き合う?

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ここまで、新NISAの仕組みや資産がどれくらい増えるかのシミュレーションを見てきました。

話題の新NISAには、利益に対して約20%の税金がかからない、積立額の変更や引き出しが自由など、うれしいメリットがたくさんあります。

ただし、リスクがあることも忘れてはいけません。新NISAは投資の仕組みなので、運用中は資産額が毎日変動します。場合によっては元本を下回ることもあります。

とはいえ、このリスクは「長期・積立・分散」を守ることで大きく減らせます。「リスクがあるからやらない」という選択もありますが、「リスクと上手に付き合って資産を増やす」ことも選択肢のひとつです。大切なのは、なんとなく始めるのではなく、仕組みを理解したうえで自分に合った方法を選ぶことです。

参考資料