朝晩の風に秋の気配を感じる今日この頃、皆さんは老後への備えについて具体的に考えていますか。老後の生活設計と聞くと、まだ先のことだと感じる方もいるかもしれません。
しかし、日本の経済状況は変化し続けており、老後の生活は想像以上に厳しい現実を突きつけています。厚生労働省の調査によると、高齢者世帯の半数以上が「生活が苦しい」と感じているという衝撃的なデータも出ています。
一体なぜ、多くの高齢者が生活に苦しさを感じているのでしょうか。年金だけでは不足する生活費、物価高騰の影響など、老後の暮らしを支えるお金の問題は多岐にわたります。
この記事では、各種公的調査データを基に、現代の高齢者の生活実態を深掘りし、老後の資金計画の重要性について詳しく解説します。
1. 「生活苦しい」高齢者の割合は?
まずは現代の高齢者の生活意識について、7月4日に公表された厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」より見ていきましょう。
上記によれば、高齢者世帯の生活意識は以下の通り。
1.1 高齢者世帯の生活意識
- 大変苦しい:25.2%
- やや苦しい:30.6%
- 普通:40.1%
- ややゆとりがある:3.6%
- 大変ゆとりがある:0.6%
大変苦しいとやや苦しいを合計した「苦しい」は55.8%。
高齢者で「普通」と答えた人よりも、「苦しい」と感じている人が多くなっています。