厚生労働省の「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金受給権者の平均受給額は月14万6429円でした。
ただし、実際の年金額は厚生年金加入中の年収や加入期間によって大きく異なります。また、10月支給分の年金では「特別徴収される税金や社会保険料」が変動することで、手取り額が変わる可能性があることにも注意が必要です。
本記事では、平均並みの月額15万円の年金を受給するには年収がいくら必要かについて解説します。
年金額の計算方法や計算上の注意点も紹介しますので、老後対策を検討するときの参考にしてください。
1. 年金額の計算方法をわかりやすく解説
厚生年金加入者の年金受給額(年額)は、老齢基礎年金と老齢厚生年金を合計した金額です。
- 受給額=老齢基礎年金額+老齢厚生年金額
それぞれ計算方法が異なり、以下の通り計算します。
1.1 老齢基礎年金の計算方法
老齢基礎年金の受給額(年額)は、20歳から60歳までの保険料納付済月数によって次の通り計算します。
納付済月数は、国民年金と厚生年金の月数を合計して計算します。
- 老齢基礎年金=83万1700円(2025年度、毎年更改)✕保険料納付済月数/480ヶ月
20歳から60歳まで未納や保険料免除などがなければ、満額の83万1700円(月額約7万円)が受け取れます。