2. 【65歳以上の単身無職世帯】1ヶ月の家計収支は約3万円の赤字に

総務省が発表した「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、65歳以上の単身無職世帯における家計収支は以下の結果となっています。

【65歳以上 単身無職世帯】

  • 実収入:13万4116円
  • 可処分所得(手取り収入):12万1469円
  • 消費支出:14万9286円
  • 毎月の赤字額:2万7817円

平均的な収支を見ると、単身高齢世帯では毎月およそ3万円の赤字が発生していることが分かります。

このような状況は決して特別なケースではなく、厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によると、年金のみで暮らしている人の割合は43.4%にとどまっています。

言い換えれば、多くの高齢者は年金だけでは生活を成り立たせることができず、何らかの追加収入を得なければ日々の暮らしを維持できていないのです。

なお、この試算はあくまで日常生活にかかる費用のみを対象としており、実際には医療や介護、さらには葬儀などの支出が加わる可能性もあります。

こうした背景を考えると、生活保護を受給している世帯のうち約半数が「単身の高齢者世帯」であることも不思議ではありません。

では、シニアにとって大きな収入源である年金の受給額は、実際にどの程度なのでしょうか。