2. 【生活保護】10月から特例加算「月額500円」上乗せがはじまる!

生活扶助が2025年10月に500円増額となる理由は、物価の上昇に対応するためです。

特例加算については、すでに月額1000円の加算が実施されています。しかし、2025年度・2026年度は、さらに500円を加算し、月額1500円を加算します。生活扶助の増額が決定した際に福岡資麿厚生労働大臣が行った会見では、以下のような発言がありました。

生活扶助基準については、社会経済情勢等を総合的に勘案して見直しを行い、当面2年間、令和7年度から8年度ですが、臨時的・特例的な対応として、特例加算を月額1,500円とするとともに、加算を行ってもなお従前の基準額から減額となる世帯については、従前の基準額を保障することとしました。

以上、生労働省「福岡大臣会見概要(財務大臣折衝後)」より引用

実際、物価の上昇は今なお続いています。2025年7月の消費者物価指数(総合指数)は、2020年を100として111.9です。前年同月比で3.1%、前年比でも0.1%上昇しています。

一方で、名目賃金から物価変動の影響を考慮した「実質賃金」は0.8%減で、賃金上昇に物価が追いついていない状況です。

こうした状況は、所得の少ない世帯の生活をさらに苦しめます。とくに、生活に困窮する生活保護世帯への影響は必至です。生活保護を受けたにもかかわらず生活が破綻しないよう、特例的な措置が実施されることになったのです。

次章では、生活扶助の受給額を実際に計算してみます。