9月は年金支給のない月ですが、日本年金機構から「年金生活者支援給付金」の書類が届く可能性があります。
この書類は対象者宛に送られてくるため、書類が届けば給付の対象です。
年金生活者支援給付金は、どういった給付金なのでしょうか。
また、請求書が届くのはどういった人なのでしょうか。この記事では、年金生活者支援給付金の概要を解説します。
1. 年金生活者支援給付金とは
年金生活者支援給付金は、所得の低い年金受給世帯に対して支給される給付金です。
2019年10月に引き上げられた消費税の引き上げ分を財源として支給しています。
給付金は、65歳から受け取れる老齢年金、障害認定を受けた際に受給する障害年金、自身が亡くなったときに遺族に支給される遺族年金それぞれに対して用意されています。各給付の概要は以下のとおりです。
〈老齢年金生活者支援給付金〉
- 65歳以上の老齢年金の受給者
- 世帯全員が住民税非課税
- 前年の公的年金等の収入金額とその他の所得の合計が下記の金額以下
・昭和31年4月2日以後生まれ：80万9000円以下
・昭和31年4月1日以前生まれ：80万6700円以下
〈障害年金生活者支援給付金〉
- 障害基礎年金の受給者
- 前年の所得が479万4000円以下
〈遺族年金生活者支援給付金〉
- 遺族基礎年金の受給者
- 前年の所得が479万4000円以下
※所得要件については、障害年金や遺族年金などの非課税収入は含まない。
受給する機会の多い老齢年金生活者支援給付金は、基礎年金を受給していることや所得が一定額以下であることのほかに、住民税非課税世帯であることが要件です。障害年金・遺族年金の給付金は住民税非課税世帯でなくても受給できます。
給付タイミングは年金受給時と同様です。よって、毎年2ヵ月に1回のペースで年金とあわせて支給されます。
要件を満たした人には、請求書が届きます。次章では、9月に給付金の請求書が届く理由を解説します。
