2. 【国民健康保険料】所得が少ないのに保険料が高いのは4方式の自治体
所得が少ないにもかかわらず国民健康保険料が高いと感じるのは、居住地が4方式を採用している市町村である可能性があります。
所得は少なくても、資産割が高額となるケースがあるからです。
資産割を採用する自治体で、国民健康保険料の負担が大きいのは次のようなケースです。
- 年金収入はあまりないが持ち家を所有している
- 農業収入はあまり多くないのに広い土地を所有している
- 住んでいないが相続で親に資産を引き継いだ
- 個人事業主で事業用の不動産を所有している など
所得が低い人には均等割や平等割の軽減措置がありますが、資産割には適用されません。このため、固定資産税額が多いと経済的負担を減らすのは難しいと言えます。
ここまで、国民健康保険料の計算方法と資産割によって保険料が高くなるケースなどについて解説しました。次章では、資産割を採用する市町村の状況や都道府県別の状況を紹介します。
3. 【国民健康保険料】資産割を採用するのは小規模の市町村
資産割(4方式)を採用するのは、比較的小規模の市町村です。
統計局の資料によると、規模別の保険料計算方法(医療分)は次の通りです。4方式を採用する市町村の約7割は、保険者数が5000人未満です。
- 5000人未満:4方式が212・3方式が594・2方式が27
- 5000人以上1万人未満:4方式が47・3方式が260・2方式が21
- 1万人以上5万人未満:4方式が44・3方式が331・2方式が80
- 5万人以上10万人未満:4方式が1・3方式が51・2方式が14
- 10万人以上20万人未満:4方式が0・3方式が13・2方式が10
- 20万人以上:4方式が0・3方式が5・2方式が4
- 合計:4方式が304・3方式が1254・2方式が156