国民健康保険料は、居住地の市区町村によって保険料の計算方法や保険料率が異なるため、理解が難しい面があります。
元公務員に取材したところ、「収入がないのに保険料が高くなることに不満が寄せられる」ということも少なくないことがわかりました。
また、「隣県に引っ越ししたら資産を持っているという理由で、保険料が大幅にアップした」「固定資産税も高いのに、国保料も高くなるの?」などの声も聞かれます。
本記事では、所得が少なくても国民健康保険料が高くなるカラクリについて解説します。
保険料の仕組みや地域別の状況も紹介しますので、国民健康保険加入者は確認しておきましょう。
1. 国民健康保険料の計算方法をわかりやすく解説
国民健康保険料は、居住地の市区町村によって異なります。
1.1 計算方法
国民健康保険料は、以下のすべて、またはいくつかの保険料を合計して計算します。
- 所得割:所得に応じて決まる保険料
- 均等割:加入者一人ひとりにかかる保険料
- 平等割:一世帯あたりにかかる保険料
- 資産割:固定資産税額に応じて決まる保険料
均等割は1人あたりの保険料、平等割は1世帯あたりの保険料で定額(市区町村によって異なる)です。
所得割と資産割については、所得や固定資産税額に所定の保険料率(市区町村によって異なる)を掛けて計算します。