2025年7月25日に厚生労働省「令和6年簡易生命表の概況」より、平均寿命が男性は81.09歳、女性は87.13歳と公表されました。
年金を受け取りながら生活する期間も長くなり、老後資金の備えをより一層意識する必要があります。
今回は、年金の仕組みや国民年金と厚生年金の平均年金月額について紹介します。
1. 日本の年金は2階建て構造
日本の公的年金は、大きく分けて2階建ての仕組みになっています。
1.1 1階部分:国民年金(基礎年金)
国民年金は、20歳以上60歳未満のすべての人が加入します。
職業によって3つの区分に分かれます。
- 第1号被保険者:自営業者・学生・無職の方など(自分で納付)
- 第2号被保険者:会社員・公務員など(給料から天引き)
- 第3号被保険者:第2号被保険者に扶養されていて、年収130万円未満の20歳以上60歳未満の配偶者(自己負担なし)
1.2 2階部分:厚生年金
会社員や公務員が対象です。
保険料は給料から天引きされ、事業主と折半して負担します。
以前は「共済年金」がありましたが、現在は厚生年金に統合されています。
2. 【60歳~90歳以上】国民年金と厚生年金の平均年金月額<5歳刻み>
ここでは、60歳から90歳以上の国民年金と厚生年金の平均支給額を5歳刻みで紹介します。
【国民年金の平均月額】
- 60~64歳:4万4836円
- 65~69歳:5万9331円
- 70~74歳:5万8421円
- 75~79歳:5万7580円
- 80~84歳:5万7045円
- 85~90歳:5万7336円
- 90歳以上:5万3621円
【厚生年金の平均月額】
- 60~64歳:7万5945円
- 65~69歳:14万7428円
- 70~74歳:14万4520円
- 75~79歳:14万7936円
- 80~84歳:15万5635円
- 85~90歳:16万2348円
- 90歳以上:16万721円
※国民年金部分を含む
国民年金の平均月額は5万円台前後で大きな変動がなく、老後の生活費としては十分とは言えません。
一方、厚生年金は年代が上がるにつれて平均額が増える傾向がありますが、それでも生活水準によって十分とはいえない場合もあります。
公的年金はあくまで生活の基盤であり、安心した将来のためには、早めに貯蓄や資産形成を組み合わせて準備することが望まれます。
3. 【国民年金・厚生年金】全体・男女別の平均年金月額
厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに国民年金と厚生年金の全体と男女別の平均年金月額を見ていきましょう。
3.1 【国民年金】全体・男女別の平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額:5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
- 〈女性〉平均年金月額:5万5777円
国民年金だけでは生活費をまかなうのが難しいため、iDeCoや新NISAなどを活用し、自助努力で老後資金を補う必要があります。
3.2 【厚生年金】全体・男女別の平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額:14万6429円
- 〈男性〉平均年金月額:16万6606円
- 〈女性〉平均年金月額:10万7200円
※国民年金の金額を含む
厚生年金の平均月額で男女差が大きいのは、賃金水準や働き方の違いに加え、女性は出産や育児で加入期間が短くなりやすいためです。
その結果、受給額に大きな差が生じています。
4. 【2025年度】最新の国民年金と厚生年金の年金額例
2025年1月24日に厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から1.9%の引上げです~」にて、2025年度の年金額が2024年度より1.9%引上げとなったことが公表されており、2025年4月(2025年6月年金振込分)から適用されています。
4.1 2025年度(令和7年度)の国民年金と厚生年金の年金額
- 国民年金(1人分):6万9308円
- 厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額):23万2784円
2025年度の年金額引上げは、物価や賃金の上昇を反映したものです。
年金が増えることで家計の支えにはなりますが、物価高も続いているため、年金以外の資産形成も欠かせません。
5. 早めに老後資金準備を始めましょう
日本の年金は2階建て構造であり、国民年金と厚生年金の組み合わせによって将来の受給額が決まります。
しかし、平均額を見ても十分とは言えない水準です。
だからこそ、老後の生活を年金だけに任せるのではなく、少しずつでも積立投資や貯蓄を始めましょう。




