10月の年金支給日に「年金生活者支援給付金」というお金を受けとれるのはどんな人？《支給要件・給付額・申請方法》を解説！新たに年金生活者支援給付金の対象となる人には、9月1日より順次「請求書」が送付されます

6. 老齢年金、月どれくらいもらっているのか「国民年金・厚生年金の平均月額」

厚生労働省が公表する「令和5年度　厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、国民年金と厚生年金（※）の平均年金月額を見てみましょう。

※厚生年金の被保険者は第1号～第4号に区分されており、ここでは民間企業などに勤めていた人が受け取る「厚生年金保険（第1号）」（以下記事内では「厚生年金」と表記）の年金月額を紹介します。

全体 5万7584円

全体 14万6429円

国民年金の受給権者が受け取る年金の平均月額は、男女ともに5万円台です。

満額（※）を受給できた場合でも、2025年度の年金月額は6万9308円にとどまります。そのため、一定の条件を満たせば「老齢年金生活者支援給付金」が支給される可能性があります。

一方で、厚生年金の受給権者の平均年金月額は全体で14万円台と、国民年金に比べて高くなっています。ただし、男女で差が大きく、男性は平均16万円台、女性は10万円台と開きがあります。

また、厚生年金の受給額には個人差も大きく、月額1万円未満から30万円超まで幅広い金額に分布しています。

そのため、厚生年金を上乗せして受け取っている場合でも、受給額によっては老齢年金生活者支援給付金の対象となる可能性があります。

※国民年金（老齢基礎年金）の満額：国民年金保険料を480カ月の全期間納付した場合に、65歳以降で受け取れる年金額

年金受給者にとって貴重な支援となる年金生活者支援給付金。

こうした国民の生活をサポートする制度は、年金生活者支援給付金以外にもさまざまあります。

直接的に現金が支給されないものの、減額や補助などで負担を軽減するものなどありますので、どういう制度があるのか調べてみると良いでしょう。

なおこうした制度は、自ら申請を行うものがほとんどです。対象者であっても申請をしていなければ支援を受けることができないケースが多くありますので、「どんな要件を満たした人が、いつ、いくらサポートを受けられるのか」と合わせて、「どのような手続きが必要か」も確認するようにしましょう。

和田直子