2025年10月、秋の深まりとともに、将来への備えについて考える機会も増えるかもしれません。長引く物価高や社会保険料の負担増など、家計を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いています。
特に、老後資金に対する不安は尽きないテーマの一つです。「年金だけで本当に生活できるのだろうか」と、将来に漠然とした不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
老後の生活設計を具体的に進める上で、他の人がどの程度の金融資産を準備しようと考えているのかは、一つの参考基準となります。
本記事では、金融経済教育推進機構(J-FLEC)の調査結果に基づき、年代別に「年金支給時に最低限準備しておきたい金融資産残高」の平均額をご紹介します。
1. 【年代別の考え】「年金支給時に最低準備しておく金融資産残高」は平均いくらか
J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」を参考に、20歳代~70歳代が考える「年金支給時に最低準備しておく金融資産残高」の平均額を見ていきましょう。
各年代が考える「年金受給開始までに最低限準備しておきたい金融資産額」は、平均でおよそ1500万円〜2300万円となっています。
- 20歳代:1512万円
- 30歳代:2024万円
- 40歳代:2304万円
- 50歳代:1916万円
- 60歳代:2110万円
- 70歳代:1738万円
必要な生活費はライフスタイルによって異なりますが、物価上昇が続く中、老後に困らないだけの資金は確保しておきたいところです。
では、年代別の「平均貯蓄額」と「中央値」はどの程度なのでしょうか。