野山が錦に色づき、朝夕の冷え込みが身に染みる季節となりました。
次の年金支給日は、12月15日（月）です。
公的年金は基本的に偶数月の15日（土日祝日の場合は直前の平日）に2カ月分がまとめて振り込まれるため、日々の家計をしっかりやりくりしていく必要があります。
日本の公的年金は、1階部分の国民年金と、2階部分の厚生年金の2階建て構造が基本です。
老後にいくら受け取れるかは、国民年金か厚生年金か、加入期間、そして厚生年金であれば現役時代の収入などによって、将来の受給額に大きな個人差が生じます。
この記事では、年金制度の基本的な仕組みを確認しながら、60～89歳の1歳刻みで平均年金月額をご紹介します。
また、働き方別で「年金額の目安」も解説しますので、ご自身の将来設計の参考にしてください。
1. 公的年金（国民年金・厚生年金）の仕組みをおさらい
日本の年金制度は、よく「2階建て構造」と表現されます。
1階部分にあたるのが「国民年金（基礎年金）」、そして2階部分が「厚生年金」です。
ここでは、まずそれぞれの年金制度の基本的な仕組みを整理していきましょう。
1.1 1階部分：国民年金の「加入対象・保険料・受給額」
- 加入対象者はどんな人？：原則として日本に住む20歳から60歳未満の全員（職業や国籍は問わない）
- 年金保険料はいくら？：全員一律、ただし年度ごとに改定あり（※1）
- 老後の受給額はどう決まる？：保険料を全期間（480カ月）納付すれば満額の老齢基礎年金を受給できる（※2）
※1 国民年金保険料：2025年度月額は1万7510円
※2 国民年金（老齢基礎年金）の満額：2025年度月額は6万9308円
1.2 2階部分：厚生年金の「加入対象・保険料・受給額」
- 加入対象者はどんな人？：会社員や公務員、またパートで特定適用事業所（※3）に働き一定要件を満たした方
- 年金保険料はいくら？：収入に応じて（上限あり）変わる(※4)
- 老後の受給額はどう決まる？：加入期間や納めた保険料により個人差が大きく出やすい
※3 特定事業所：1年のうち6カ月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者（短時間労働者は含まない、共済組合員を含む）の総数が51人以上となることが見込まれる企業など
※4 厚生年金の保険料額：標準報酬月額（上限65万円）、標準賞与額（上限150万円）に保険料率をかけて計算されます。
国民年金と厚生年金は、加入対象者や保険料の仕組み、将来受け取る年金額などに違いがあります。
次章では、2025年度の年金額について詳しく解説します。
