公的年金は、高齢者の方の生活を支える1つの制度です。厚生年金と国民年金の2階建てとなっており、お勤め状態によって加入対象者が異なります。

また、公的年金は「老齢年金生活者支援給付金」「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」と3種類あります。

それぞれ申請が必要となり、受け取れる条件も異なるため今回はそれぞれ違いについて解説していきます。

公的年金は老後の私たちの生活の中心となってくる大切なものなので、早めに確認しておきましょう。
今回の記事が参考になれば幸いです。

1. 年金月額、みんなはいくらもらっている?ボリュームゾーンは?

厚生労働省年金局が公表する「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万7584円、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万6429円です(※)

※いずれも男女全体の平均年金月額

1.1 【男女別】国民年金・厚生年金《平均月額と個人差》

老後の生活を支える公的年金。しかし、老後の受給額は現役時代の働き方によって一人ひとり異なり、グラフのように大きな個人差が生まれるのが実情です。

月額30万円以上を受け取る人がいる一方で、月額2万円未満となる人もおり、受給額は幅広いゾーンに分布しています。

年金とその他の所得を含めても、一定基準以下の所得となる場合に「年金生活者支援給付金」が受け取れる可能性があることは、意外に知られていないかもしれません。

2. 年金生活者支援給付金は全3種類

「年金生活者支援給付金」は、年金収入やその他の所得額が一定基準額以下の年金生活者を支援する目的で、2カ月に一度、いつもの年金に上乗せして支給されるお金です。

受給中の年金に合わせて、以下の3種類の給付金が用意されています。

  • 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金