1.1 貯蓄額が2000万円以上の世帯は4割強

貯蓄額が2000万円を超える世帯はおよそ43%となっています。シニア世帯の半分に満たない状態です。

老後に向けた資金として2000万円が必要としばしばいわれますが、これはもともと2019年に発表された金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書. 「高齢社会における資産形成・管理」が根拠となっています。

当時の老後世帯の家計収支の平均的な赤字を踏まえると、30年間老後生活を送る中で、2000万円の貯蓄の取り崩しが必要になるという内容です。

つまり半分以上の世帯は、2019年時点の平均的な老後生活を送るうえで必要な貯蓄を確保できていないことを意味します。

そして、2019年から2025年にかけてはインフレが進行しています。総務省がまとめている消費者物価指数(総合)を基にすると2019年1月から2025年6月までで、物価は12%ほど上昇しています。

仮に収入と支出が物価上昇分だけ伸びた場合、家計の不足額も12%のび、ゆとりのある老後を送るための必要額も同様に増えます。

他の条件がすべて同じで、インフレ率で物価が上昇した影響だけを考慮して試算すると、貯蓄は2240万円ほど必要となる計算です。

次章では、実際にシニア世代がどれくらい就業しているのか、データとともに見ていきましょう。