2. 老後資金、どのくらいを目安にすればいい?

では、どのくらいを目安に貯蓄すればよいのでしょうか。

老後資金の必要額は個人の生活スタイルや健康状態によって大きく異なりますが、一般的な目安を把握しておくことも大切です。

2.1 一般的な生活費と不足分の試算

総務省のデータによると、65歳以上の単身無職世帯の平均的な消費支出は、約15万円程度とされています。

65歳以上の単身無職世帯の家計収支(2024年)

65歳以上の単身無職世帯の家計収支(2024年)

出所:総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年 平均結果の概要」

  • 収入:公的年金収入が月約12万円(平均的な国民年金+厚生年金受給者)
  • 支出:月約15万円
  • 月々の不足額:15万円-12万円=月3万円

この月約3万円の不足額を、65歳から90歳までの25年間で賄うとすると、3万円 × 12ヶ月 × 25年 = 約900万円が必要となります。これは、あくまで生活費の不足分を補うための最低限の金額です。