3. 【シニアの年金事情】「国民年金」と「厚生年金」の平均月額はいくら？
厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、65歳以上の平均年金月額は、国民年金のみの受給者で5万円台、厚生年金（国民年金分を含む）の受給者で14万～16万円台となっています。
とはいえ、これらはあくまでも各年齢層の平均値にすぎません。
実際の受給額は、現役時代の就労状況や年金の加入歴によって大きく異なります。
そこで次に、対象を60歳から90歳以上の全受給権者に広げ、グラフを用いて平均年金月額や男女差、さらに個人ごとの差異について確認していきます。
3.1 みんなの「国民年金・厚生年金」の平均月額＆個人差
国民年金（老齢基礎年金）
- 〈全体〉平均年金月額：5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額：5万9965円
- 〈女性〉平均年金月額：5万5777円
厚生年金（国民年金部分を含む）
- 〈全体〉平均年金月額：14万6429円
- 〈男性〉平均年金月額：16万6606円
- 〈女性〉平均年金月額：10万7200円
平均年金月額は、国民年金のみを受給する場合は男女ともに5万円台となっています。
一方で厚生年金を上乗せして受け取る場合には、男性は16万円台、女性は10万円台と差が見られます。
老後の生活設計を考えるうえでは、個人だけでなく世帯単位での年金見込み額を把握することが重要です。
また、年金収入だけでは家計が赤字になる世帯も少なくありません。
不足分を単に貯蓄から取り崩すだけでなく、健康で働けるうちは就労を続けて収入を得ようと考える人も増えています。
