定年退職を迎える方の中には、退職後の公的医療保険を「国民健康保険にするか任意継続するか」で悩んでいる方もいるでしょう。
国民健康保険と任意継続被保険者制度にはそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらにするかは特徴をよく理解したうえで決める必要があります。
本記事では、国民健康保険と任意継続の概要や、定年退職後にそれぞれの制度を選んだ場合のメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
1. 退職後に加入する「健康保険」の選択肢
日本では「国民皆保険」により、すべての人が被用者保険(協会けんぽや組合健保、共済組合など)・国民健康保険・後期高齢者医療制度のうちいずれかの公的医療保険に加入することが義務付けられています。
会社員や公務員などは、被用者保険に加入するのが一般的です。
しかし、退職後はそれまで加入していた健康保険の資格を喪失するため、新たに保険へ加入しなければなりません。
選択肢としては、「国民健康保険」か「任意継続被保険者制度」のいずれかを選択することになります。
ほかにも、家族の扶養に入る方法もありますが、ここでは、国民健康保険と任意継続被保険者制度に加入する場合について解説します。