8月15日は年金支給日です。

6月支給分から2025年度の年金額を受け取りますが、8月支給分については介護保険料の変更により天引きされる金額が変わる方もいます。

また、令和7年度税制改正により所得税の基礎控除額が改定されていますが、こちらに関しては2025年12月の年金支払時に「所得税の基礎控除等による見直し」による改正前後の差額を還付予定となっています。

今回は8月支給分に天引き額が変わる人と、厚生年金を月20万円以上貰っているうらやましい人の割合をみていきましょう。

また、12月支給分の所得税の基礎控除等による見直しによる改正前後の差額の還付についても確認します。

1. 厚生年金を月20万円以上もらっている人の割合とは?

まずは厚生年金を月20万円以上受給している、うらやましい人の割合をみていきましょう。

厚生労働省年金局の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、厚生年金受給者の約16%が月に20万円以上受け取っています。

厚生年金を月20万円以上受け取っている人の数は以下のとおりです。

  • 20万円以上~21万円未満:80万1770人
  • 21万円以上~22万円未満:62万6732人
  • 22万円以上~23万円未満:43万6137人
  • 23万円以上~24万円未満:28万6572人
  • 24万円以上~25万円未満:18万9132人
  • 25万円以上~26万円未満:11万9942人
  • 26万円以上~27万円未満:7万1648人
  • 27万円以上~28万円未満:4万268人
  • 28万円以上~29万円未満:2万1012人
  • 29万円以上~30万円未満:9652人
  • 30万円以上~:1万4292人

※国民年金部分を含む。

中には30万円以上受け取っている人もいますが、月に20万円以上の年金を受け取るのは容易ではないでしょう。

2. 8月支給分から「年金の天引き額」が変わる人も

8月支給分から手取り額が変更になる人もいます。これは一般的に年金から天引きされる介護保険料の影響によるものです。

たとえば、千葉市のケースでは年金を支給するとき、特別徴収(年金から介護保険料が天引きされること)について以下のように定めています。

  • 4月・6月の徴収額:保険料は前年所得が確定する6月以降に決定する。そのため、仮に決めた保険料として前年度2月分と同額の保険料を納める
  • 8月の徴収額:当該年度の1年間の保険料から4月および6月分の保険料を差し引く。さらに4等分した金額を納める
  • 10月・12月・2月の徴収額:当該年度の1年間の保険料から4月・6月・8月の保険料を差し引く。さらに3等分した金額を納める

ただし、この定めについては自治体ごとに異なります。詳しくは、お住まいの地域の自治体に問い合わせてみましょう。

また、10月に住民税や介護保険、健康保険など社会保険料が変わり、天引き額が変わる人もいますのでご自身について確認してみましょう。

3. 12月支給分は「所得税の基礎控除等による見直し」で改正前後の差額が還付へ

「令和7年度税制改正」により、所得税の基礎控除額が改定されました。

これにともない、公的年金の源泉徴収の対象とならない年金額が、現行の「158万円未満→205万円未満」に引き上げられました(65歳未満は「現行の108万円未満→155万円未満」に引き上げ)。

令和7年分の公的年金における源泉徴収額の計算に用いる基礎控除額は以下の通りです。

3.1 【年齢別】令和7(2025)年の公的年金における源泉徴収額の計算に用いる基礎的控除額」

65歳以上

  • 2025年12月の精算時
    • 公的年金等の月割額×25%+10万円(16万5000円未満となる場合は、16万5000円)
  • 2025年の各月の年金支払い時
    • 公的年金等の月割額×25%+6万5000円(13万5000円未満となる場合は、13万5000円)

65歳未満

  • 2025年12月の精算時
    • 公的年金等の月割額×25%+10万円(12万5000円未満となる場合は12万5000円)
  • 2025年の各月の年金支払い時
    • 公的年金等の月割額×25%+6万5000円(9万円未満となる場合は9万円)

3.2 2025年分の所得税「源泉徴収と還付イメージ」

この改正により、2025年12月の年金支払い時に「1年間の最終的な税額」と「それまでに源泉徴収された税額」との間で精算がおこなわれ、過払い分が生じていた場合は、その差額が還付されます。

4. 年金振込通知書とは?

年金振込額を知りたい場合には、年金振込額や受取金融機関に変更があった場合にその都度送付される年金振込通知書で確認するとよいでしょう。

今後1年間の年金支給額のほか、実際に振り込まれる金額が記載されているので、老後生活を考えるうえでも重要な書類になるでしょう。

年金振込通知書4/4

年金振込通知書

出所:日本年金機構「年金振込通知書」

基本的には毎年6月に口座振込で年金を受給している方に向けて、6月~翌年4月まで毎回支払われる金額が記載されています。

5. まとめにかえて

今回ご紹介したように、制度の改正により年金の天引き額が変わり、結果的に日々の生活費も変わる場合があります。

年金やお金をめぐる制度改正などのニュースは、日常生活に影響がある場合もありますので、日々アンテナ高くみていくようにするといいでしょう。

また、年金振込通知書などをきちんと確認することで、日々の家計管理に役立ててくださいね。

参考資料

宮野 茉莉子