今月8月15日は年金支給日。物価上昇が続くなか、「なんだか生活がきびしくなってきた…」と感じている方も多いかもしれません。そんな中、年金に上乗せして支給される「年金生活者支援給付金」という制度をご存知でしょうか?
この制度は、2019年の消費税引き上げをきっかけに創設されたもので、所得など一定要件に該当する方を対象に、年金とあわせて給付金が支給されます。今回は、最新情報をもとに、給付額や申請方法などをわかりやすく解説します。
1. 給付額はいくら?基準額の考え方【年金生活者支援給付金】
「年金生活者支援給付金」は、年金収入やその他の所得など一定要件に該当する方を支援する目的で、2カ月に一度、年金に上乗せして支給される給付金です。
受給中の年金種類により「老齢年金生活者支援給付金」「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」の3つに分かれており、それぞれで支給要件や支給額などが決められています。
1.1 2025年度は2.7%増額!給付額の目安とは
2025年度の年金生活者支援給付金の給付金額は、前年度から2.7%引き上げとなりました。
【2025年度】
- 老齢年金生活者支援給付基準額(月額):5450円
- 障害年金生活者支援給付金(月額):1級6813円・2級5450円
- 遺族年金生活者支援給付金(月額):5450円
老齢年金生活者支援給付金については、この基準額に基づき保険料納付済期間等に応じて実際の給付額が計算されます。
上記はいずれも「月額」の金額です。支給日には2カ月分まとめて、年金に上乗せされます。上記の金額通り受給できる場合、1回の支給で約1万円、年額にすると約6万円受け取れます。
なお、「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2024年3月における平均給付月額(※)は、老齢年金生活者支援給付金4014円、障害年金生活者支援給付金5555円、遺族年金生活者支援給付金5057円です。
※2024年3月において認定されている平均給付金額です。