2025年6月「年金制度改正法」が成立、現役世代の働き方に大きく影響する「社会保険の加入拡大」「106万の壁・撤廃」といろいろ変更点がありました。今の働き方は将来の年金受給額に反映されます。今年4回目の年金支給日である8月15日を前に、今回は2025年度増額改定された年金受給額にくわえて、「年金制度改正法」のポイントを解説します。
1. 【2025年度増額改定】国民年金1人分の満額・厚生年金モデル夫婦はいくら?
厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」によると、2025年度の年金額は以下の通りです。
- モデル夫婦世帯(※1):夫婦2人分で月額23万2784円
- 国民年金の満額(※2):月額6万9308円
夫婦ともに国民年金(満額と仮定)を受け取る世帯の場合、2人分の合算額はひと月13万8616円となります。
公的年金(国民年金・厚生年金)ならびに年金生活者支援給付金(※3)の支給日は「偶数月の15日」です。
15日が土日・祝日の場合は直前の平日に前倒しとなります。なお、今回の改定率は「6月」に支給される4月分の年金から適用されています。
※1 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
※2 国民年金保険料を全期間(480カ月)納付した場合に65歳以降で受給できる年金額
※3 公的年金等の収入金額やその他の所得が一定基準額以下の年金生活者を対象として、年金に上乗せして支給される