3. 国民健康保険のメリット・デメリット

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続いて、国民健康保険の概要とメリット・デメリットを見ていきましょう。

3.1 国民健康保険とは

国民健康保険は、勤務先の健康保険に加入していない方が加入する医療保険制度です。

任意継続をしない場合や家族の扶養に入らない場合は、国民健康保険に加入するのが一般的です。

退職日の翌日から14日以内にお住いの市区町村役所の国民健康保険窓口で手続きをします。

保険料は、前年の所得や世帯人数などにより決定します。

3.2 国民健康保険のメリット

国民健康保険に加入すると、次のようなメリットがあります。

  • 所得が少ない場合、任意継続よりも保険料が安くなる可能性がある
  • 保険料の払込が難しいときは減免を受けられる
  • 加入期間に制限なし

国民健康保険料は前年の所得によって決まるため、退職後に所得が減少した場合、任意継続するよりも保険料を安く抑えられる可能性があります。

また、事情により保険料を納められないときは減免や納付猶予を受けられることがあります。

加入期間に制限はないため、途中でほかの制度に切り替える必要がありません。

3.3 国民健康保険のデメリット

一方で、国民健康保険には次のようなデメリットがあります。

  • 「被扶養者」という考え方がないため、家族人数分の保険料がかかる
  • 所得が上がるとその分保険料も高額になる
  • 保障内容や給付などが薄い

国民健康保険では「被扶養者」という概念がないため、配偶者や子どもなどを扶養に入れることができません。

そのため、家族の人数分の保険料を納める必要があります。

また、メリットの逆ですが、所得が前年よりも上がる場合は保険料も高額になります。

健康保険などほかの制度では、人間ドッグの補助や組合健保独自の付加給付など手厚いサービスを受けられることがありますが、国民健康保険ではサービスや給付が薄くなるのが一般的です。