2025年7月29日、厚生労働省は「令和7年版厚生労働白書」を公表しました。子育てや雇用、年金などの社会保障に関わる数字が浮き彫りとなっています。
月々の給与から天引きされる社会保険料や受けられる保障など、身近な存在であるはずの「社会保障」。しかし、なんとなく難しくて敬遠してしまう人も少なくないのではないでしょうか。
厚生労働省は資料の中で、今の日本がよくわかるように「人口を100人とした場合のさまざまな割合」を公表しています。
例えば老齢年金の受給者は27.9人。この数字だけでも高齢化社会を感じるきっかけになります。
資料をもとに、今の日本について考えていきましょう。
記事の後半では老齢年金の平均受給額も紹介します。
1. 人口100人でみた日本「老齢年金の受給者は27.9人」
厚生労働省の最新資料によると、年齢別の人口は次のとおりとなりました。
- 15歳未満:11.2人
- 65歳以上:29.3人
- (うち75歳以上:16.8人)
子どもよりも高齢者の人数が多く、少子高齢化の現状がわかります。また、学生の人数は次のとおりです。
- 小学生:4.8人
- 中学生:2.5人
- 高校生:2.3人
- 大学生・大学院生:2.4人
さらに、老齢年金の受給者は27.9人であることがわかりました。年金は2階建て構造となっており、1階部分の国民年金は働き方によって第1号被保険者~第3号被保険者にわかれます。こちらも人数を確認しましょう。
- 第1号被保険者:11.2人
- 第2号被保険者:37.7人
- 第3号被保険者:5.5人
会社員や公務員等が該当する「第2号被保険者」が一番多いことがわかります。一方、第2号被保険者の配偶者である「第3号被保険者」は100人中5.5人でした。
年収の壁などの議論により、社会保険加入者が増えたことで、今後どのように数字が推移していくのか注目が集まります。