7月20日に開票された参議院選挙では「社会保障」が大きな争点となりました。高齢化や少子化が進む中、わたしたちの暮らしに深く関わるこの制度を、今あらためて見直すタイミングです。今回は社会保障制度の全体像と課題を3つの視点でわかりやすく整理します。

1. 【社会保障制度】私たちの一生とかかわるもの

日々の暮らしの安定と安心を図るためにある社会保障制度は、一生を通じて生活に欠かせない社会基盤となっています。そんな社会保障制度は目的や役割によって、4つの種類に分けられます。

わたしたちの生活と社会保障制度

わたしたちの生活と社会保障制度

出所:厚生労働省「社会保障制度について」

  • 社会保険:年金・医療・介護・雇用・労災など、保険料を基に生活のリスクに備える役割
  • 公的扶助:生活保護が含まれ、生活に困っている人を税金で支える役割
  • 社会福祉:障害者・児童・高齢者への支援など、多様な生活課題に対応する役割
  • 保健・衛生:母子保健などの保健事業と、感染症対策などの公衆衛生の役割

これらの制度は、子どもから高齢者まで、人生のさまざまな場面で支えとなっており、私たちの暮らしに密接につながっています。