3. 【社会保障の充実度】世界と比較!日本の社会保障

「社会保障って、どのくらいの規模なの?」

国の経済力に対して、どれだけ社会保障にお金を使っているかを見るための指標が「対GDP比の社会保障給付」です。ここでは、日本と他のOECD(経済協力開発機構)加盟国、つまり主に先進国の仲間たちを比べて、社会保障の規模や負担の大きさ、充実度を見てみましょう。

社会保障給付の部門別の国際的な比較(対GDP比)

社会保障給付の部門別の国際的な比較(対GDP比)

出所:厚生労働省「社会保障給付費の推移」

世界の「対GDP比の社会保障給付」充実度【ランキング・トップ5】

  1. フランス:31.5%
  2. デンマーク:30.8%
  3. フィンランド:29.5%
  4. イタリア:28.7%
  5. オーストリア:28.6%
  • OECD平均:22.0%
  • 日本:23.1%

OECD加盟国の38か国でみてみると、日本の社会保障給付費はGDP比23.1%と、OECD平均(22.0%)よりやや高めです。ただし、「福祉その他」の割合は3.5%と低く、ヨーロッパ諸国と比べると、日本は家族や子ども、住まいに関する支援の割合が少ない傾向があります。日本は年金と医療に支出が偏っている構造であり、多様化する生活課題への対応力が問われています。