2. シニアの年金受給額、平均はどのくらい?

それでは、シニア世代が受け取っている年金額を確認していきましょう。

令和6年12月に公表された「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、国民年金と厚生年金の平均受給月額を見ていきます。

2.1 【国民年金】全体・男女別の平均月額

〈全体〉平均月額:5万7584円
〈男性〉平均月額:5万9965円
〈女性〉平均月額:5万5777円

続いて、厚生年金(第1号)の平均年金額を確認しましょう。
※第1号厚生年金被保険者とは、厚生年金保険の被保険者のうち、民間の事業所に使用される方

2.2 【厚生年金】全体・男女別の平均月額

〈全体〉平均月額:14万6429円
〈男性〉平均月額:16万6606円
〈女性〉平均月額:10万7200円

※平均年金月額には、基礎年金月額を含みます。

3. 「年金月額20万円以上」受け取っているのはどれくらい?

国民年金・厚生年金の平均額からもわかるように、年金を月に20万円以上受け取っている方は、全体の半分より少ないことは明らかです。年金受給額の内訳から、その人数と割合を確認してみましょう。

厚生年金保険(第一号)受給権者数:1605万4729人
うち年金月額20万円以上:261万7157人

【内訳】
20万円以上~21万円未満:80万1770人
21万円以上~22万円未満:62万6732人
22万円以上~23万円未満:43万6137人
23万円以上~24万円未満:28万6572人
24万円以上~25万円未満:18万9132人
25万円以上~26万円未満:11万9942人
26万円以上~27万円未満:7万1648人
27万円以上~28万円未満:4万268人
28万円以上~29万円未満:2万1012人
29万円以上~30万円未満:9652人
30万円以上~:1万4292人

上記の表から計算すると、厚生年金保険(第一号)の受給者で、20万円以上の年金を受け取っている人の割合は約16.3%です。つまり「月額20万円以上」は多数派ではなく、むしろ少数派です。

また、上記の計算では国民年金のみの受給権者数を計算に入れていません。したがって、実際の数はもっと少ないと考えられます。