1. 日経平均は4日ぶりに反落、5万円台は維持
2025年12月5日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日比536円55銭安の5万0491円87銭となりました。4営業日ぶりの反落です。下げ幅は一時800円を超える場面もありました。前日までの3営業日で1700円あまり上昇していたことから、「買われ過ぎ」を意識する投資家も多く、利益確定売りで、幅広い銘柄が下げました。ただし、売り一巡後は押し目買いが入りました。日銀が12月に利上げを行う見込みであることから銀行株も買われました。
今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、終値は前日比104ドル05セント高の4万7954ドル99セントでした。ミシガン大学が同日公表した12月の米消費者態度指数が市場予想を上回りました。同じく同日発表された9月の米個人消費支出(PCE)物価指数は市場予想と一致しました。10日(日本時間未明)には米連邦準備理事会(FRB)が12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を発表します。現状は追加利下げが決まる予定ですが、これらの指標の結果により利下げ決定が確定したと受け止められ、幅広い銘柄が買われました。日本株も週初から底堅い展開になることが期待されます。
一方で、次回のFOMCでFRBが利下げを決定することはすでに織り込み済みとの見方も多く。結果発表後は「イベント通過」で利益確定売りなどが出る可能性もあります。2026年の利下げ動向を見極めたいと、パウエルFRB議長の記者会見の内容待ちという投資家も多く、FOMCの結果が出るまでは様子見になるかもしれません。
国内では、防衛関連銘柄が注目されそうです。ヘグセス米国防長官が6日の演説で、日本などの同盟国に対して国内総生産(GDP)比で5%まで国防費を引き上げるよう求めたと報道されました。軍事力を高めている中国との緊張感も増していることから、防衛関連支出は今後も増加することが予想されます。
次回のFOMCでFRBが利下げを決定することはすでに織り込み済みとの見方も多く。結果発表後は「イベント通過」で利益確定売りなどが出る可能性もあります。
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