老後資金に不安を抱える方は少なくないですが、では、実際にどのような生活となるかは具体的にイメージできていない人も多いでしょう。
2025年7月4日に公表された厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」では、高齢者世帯の平均的な年間の所得金額が公表されています。
同資料より、高齢者世帯の所得はいくらか、そのうち年金や仕事による収入はいくらかをみていきましょう。
1. 【高齢者の平均的な所得】年約315万円「仕事による収入」と「公的年金収入」はいくらか?
厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によれば、高齢者世帯の平均所得金額は以下の通り。
1.1 高齢者世帯の平均所得金額
- 総所得:314万8000円
- うち稼働所得79万7000円(うち雇用者所得66万5000円※)
- うち公的年金・恩給:200万円
- うち財産所得:14万4000円
- 公的年金・恩給以外の社会保障給付金:1万8000円
- 仕送り・企業年金・個人年金等・その他の所得18万9000円
※雇用者所得:世帯員が勤め先から支払いを受けた給料・賃金・賞与の合計金額で、税金や社会保険料を含む。
高齢者世帯の平均的な所得金額は年314万8000円 。
そのうち仕事による所得は66万5000円でした。月にすると約5万5000円となります。
公的年金の収入をみると200万円なので、月にして約16万6000円になります。実際には年金額は個人差が大きくなっています。
ちなみに厚生労働省年金局の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば平均年金月額は以下の通りです。
1.2 国民年金の平均年金月額
- 平均年金月額(全体):5万7584円
- 平均年金月額(男性):5万9965円
- 平均年金月額(女性):5万5777円
1.3 厚生年金の平均年金月額
- 平均年金月額(全体):14万6429円
- 平均年金月額(男性):16万6606円
- 平均年金月額(女性):10万7200円
※国民年金の金額を含む