6. 国会で年金制度改正法が成立!《主な見直しポイントは?》

公的年金の制度は、現役世代・シニア世代どちらにとっても、暮らしや仕事と密接な関係があります。

2025年6月13日、国会では年金制度改正法が成立しました。今回の改正の主な見直しポイントを整理しておきましょう。

6.1 社会保険の加入対象の拡大

  • 短時間労働者の加入要件(賃金要件・企業規模要件)の見直し。いわゆる年収「106万円の壁」撤廃へ

6.2 在職老齢年金の見直し

  • 支給停止調整額「月62万円」へ大幅緩和(2025年度は月51万円)

6.3 遺族年金の見直し

  • 遺族厚生年金の男女差を解消
  • 子どもが遺族基礎年金を受給しやすくする

6.4 保険料や年金額の計算に使う賃金の上限の引き上げ

  • 標準報酬月額の上限を、月65万円→75万円へ段階的に引き上げ

6.5 私的年金制度

  • iDeCo加入年齢の上限引き上げ(3年以内に実施)
  • 企業型DCの拠出限度額の拡充(3年以内に実施)
  • 企業年金の運用の見える化(5年以内に実施)

7. 給付金の活用と合わせて、自分自身の備えも忘れずに

本記事では、年金生活者支援給付金について解説してきました。

いざというときに慌てないためにも、支給要件や申請方法については、あらかじめ確認しておくことが大切です。

このような給付金制度をうまく活用することも重要ですが、それと同時に、ご自身で万が一に備えておくことも欠かせません。

たとえば、収入が減ったときにも生活を維持できるよう、収入を補える仕組みを整えたり、保有する資産から必要な支出をまかなえるよう準備しておくことが、安心した老後につながります。日々の暮らしの中で、無理のない範囲でできることから始めてみてはいかがでしょうか。

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