6. 2025年度の年金額例はいくら?働き方ごとの目安年金額5パターンも
厚生労働省の資料によると、2025年度の年金額例は以下のとおりです。
- 国民年金(老齢基礎年金(満額)):6万9308円(1人分※1 )
- 厚生年金:23万2784円(夫婦2人分※2)
※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万9108円(対前年度比+1300円)です。
※2 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準です。
厚生年金の受給額は、一定のモデルケースを基に示されていますが、実際の金額はこれまでの働き方や保険料の納付状況によって大きく変わります。
なお、今回新たに夫婦それぞれの就労状況に応じた年金額の試算も公表され、現役時代の収入やキャリアの違いが年金額にどのように影響するのか、より具体的にイメージできるようになりました。
6.1 ケース①厚生年金期間中心の男性
年金月額:17万3457円
- 平均厚生年金期間:39.8年
- 平均収入:50万9000円※賞与含む月額換算。以下同じ。
- 基礎年金:6万8671円
- 厚生年金:10万4786円
6.2 ケース②国民年金(第1号被保険者)期間中心の男性
年金月額:6万2344円
- 平均厚生年金期間:7.6年
- 平均収入:36万4000円
- 基礎年金:4万8008円
- 厚生年金:1万4335円
6.3 ケース③厚生年金期間中心の女性
年金月額:13万2117円
- 平均厚生年金期間:33.4年
- 平均収入:35万6000円
- 基礎年金:7万566円
- 厚生年金:6万1551円
6.4 ケース④国民年金(第1号被保険者)期間中心の女性
年金月額:6万636円
- 平均厚生年金期間:6.5年
- 平均収入:25万1000円
- 基礎年金:5万2151円
- 厚生年金:8485 円
6.5 ケース⑤国民年金(第3号被保険者)期間中心の女性
年金月額:7万6810円
- 平均厚生年金期間:6.7年
- 平均収入:26万3000円
- 基礎年金:6万7754円
- 厚生年金:9056円
将来、自分が受け取れる年金額を知りたい場合は、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」を利用すると確認できます。
ただし、年金と手持ちの貯蓄で老後の生活費をまかなえるかどうかは、家庭の収支状況や生活スタイルによって大きく左右されます。
ちなみに、令和7年度(2025年度)の年金は1.9%引き上げられましたが、前年度(2024年)の物価上昇率は2.7%でした。
つまり、年金額が増えても物価の伸びのほうが大きく、実質的には価値が下がっている状況です。