2. 日本の公的年金制度のしくみとは
公的年金制度は「2階建て」になっており、1階部分にあたる「国民年金」の上に、2階部分にあたる「厚生年金」がある構造です。
原則として、国内在住の20歳以上60歳未満の全ての人が加入するのは「国民年金」で、年金保険料(※1)は全員一律です。保険料を全期間(480月)納付すると、65歳以降で満額(※2)を受給できます。もし未納期間があれば、その期間に応じて満額から差し引かれます。
一方、会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入するのが「厚生年金」です。収入に応じた年金保険料(※3)を納めます。受給額は、加入期間と在職中の収入に応じて計算されます。基本的には、加入期間が長く、収入が高かった人ほど、将来受け取れる金額は多くなります(ただし上限あり)。
※1 国民年金保険料:2025年度は月額1万7510円
※2 国民年金の満額:2025年度は月額6万9308円
※3 保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算される
3. 【平均年金月額の一覧】60歳~90歳以上1歳刻みの「厚生年金」受給額
厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、60歳~90歳以上の各年齢の平均年金月額を確認していきましょう。
まずは厚生年金から見ていきます。
※厚生年金の年金額には、国民年金部分も含みます。
3.1 【厚生年金一覧表】60歳代(60〜69歳)
- 60歳:厚生年金9万6492円
- 61歳:厚生年金10万317円
- 62歳:厚生年金6万3244円
- 63歳:厚生年金6万5313円
- 64歳:厚生年金8万1700円
- 65歳:厚生年金14万5876円
- 66歳:厚生年金14万8285円
- 67歳:厚生年金14万9205円
- 68歳:厚生年金14万7862円
- 69歳:厚生年金14万5960円