4. 日本に「年収1000万円以上」の給与所得者はどれくらいいる?

では、日本で年収1000万円以上の給与所得者はどのくらいいるのでしょうか。

国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」で見てみましょう。

日本の給与所得者の割合

日本の給与所得者の割合

出所:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」をもとにLIMO編集部作成

4.1 年収1000万円以上の割合【男女別】

  • 全体:5.5%
  • 男性:8.6%
  • 女性:1.4%

2023年に1年間を通して働いた給与所得者のうち、年収1000万円を超えた人は全体の5.5%となっています。

男女別に見ると、男性の8.8%が1000万円以上の年収だったのに対し、女性はわずか1.4%。とくに女性の割合の少なさが目立ちます。

この背景には、管理職に占める女性の割合がまだまだ低いことや、育児や介護といったライフイベントによるキャリアの中断が影響していると考えられます。

5. 自分らしく働けるライフプランを

今回は勤労者の報酬満足度に関する調査結果を紹介しながら、日本の平均年収について見てきました。

年収は、年齢や性別、働き方によって大きく差があります。特に男性は年齢とともに収入が着実に増える傾向が見られる一方で、女性は結婚や出産といったライフイベントの影響を受けやすく、収入が伸びにくい現状があります。

年収1000万円以上の人は全体のわずか5.5%にとどまり、女性に限るとわずか1.4%という結果となっています。

こうした背景を踏まえると、収入に満足できなかったり、将来に不安を感じたりする人が多いのも無理はありません。

これからの時代は、「収入の多さ」だけにとらわれず、自分らしい働き方や生活とのバランスを含めた「自分だけのライフプラン」を考えることがより重要になってきそうです。

参考資料

マネー編集部年収班