先月6月6日に気象庁は南海トラフ周辺の地殻活動について「特段の変化は見られない」と発表しましたが、30年以内にM8~9級の大地震が発生する確率は約80%とされ、いざというときへの備えが求められています。

今回は、気象庁や財務省のデータをもとに実際の揺れの感じ方や被害のレベル、そして地震保険の基礎知識3選について解説します。

2025年6月18日~6月24日の期間で起きた国内の地震発生状況

2025年6月18日~6月24日の期間で起きた国内の地震発生状況

出所:気象庁「震度データベース」

1. 「どのくらいの震度で気づく?」地震の揺れ方

地震のニュースでよく目にする「震度◯」という言葉ですが、地震の揺れは震度1から感じ始め、静かな場所ではわずかな揺れでも気づくことがあります。震度4では多くの人が驚き、歩行中でも揺れをはっきり感じます。震度5を超えると恐怖を感じて身を守る行動をとる人が増え、震度6以上では立っていられないほどの強い揺れになります。

震度で変わる人の体感・行動、屋内・屋外の状況

震度で変わる人の体感・行動、屋内・屋外の状況

出所:気象庁「気象庁震度階級関連解説表」

屋内では棚の物が落下したり家具が転倒し、屋外でもブロック塀の倒壊やガラスの落下などの被害が起きる可能性があります。こうした被害に備えるには、補償内容をあらかじめ知っておくことが大切です。

では、そうした地震による被害が起きたとき、地震保険ではどんなものが補償されるのでしょうか? 対象や補償の範囲を見てみましょう。