夏のボーナスシーズンですね。一般財団法人 労務行政研究所は、東証プライム上場企業を対象に2025年の夏季賞与・一時金に関する最新の調査結果を発表しました。

調査によれば、今年の夏のボーナスは前年と比べて3.8%増加していますが、具体的にどの程度夏季賞与・一時金が上がったのでしょうか。

本記事では、発表されたデータをもとに、2025年の夏季賞与の水準について詳しく紹介します。

年代ごとの「平均貯蓄額」や「手取りに対する貯蓄割合」についても紹介しているので、今年のボーナスの使い道を考える際の参考にしてみてください。

1. 2025年の夏季賞与(東証プライム上場企業)は「86万2928円」で3.8%増に

一般財団法人 労務行政研究所は、東証プライム上場企業を対象に夏季賞与・一時金の実態を調査しています。

2025年に実施された最新の調査によると、全産業の平均における夏季賞与の支給額は86万2928円で、前年と比べて3.8%の増加となりました。

産業別に2025年の夏季賞与を見てみると、製造業では前年から3.7%の増加、非製造業では4.8%の増加となり、いずれも前年を上回る結果となりました。

1.1 夏季賞与・一時金妥結額の推移を確認

一般財団法人 労務行政研究所が公表した各年4月時点での夏季一時金の妥結額によると、2021年はコロナ禍の影響で71万397円(前年同期比2.5%減)と減少しました。

しかし、2022年には76万5888円(同6.5%増)と大きく回復し、その後は4年連続で増加を続け、安定した回復傾向が見られます。

上記の結果からもわかるように、多くの上場企業で賞与の増額が期待されますが、賞与の使い道として「貯蓄」を選ぶ人も多いと予想されます。

では、各年代で一般的にどのくらい貯蓄をしているのでしょうか。

次章では、20歳代から60歳代までの平均貯蓄額について詳しく見ていきましょう。

2. リアルな貯蓄事情「20歳代〜60歳代」の平均貯蓄額はいくら?

金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」を参考に、20歳代〜60歳代の平均貯蓄額を、二人以上世帯・単身世帯それぞれで確認していきましょう。

2.1 【二人以上世帯】20歳代〜60歳代の「平均貯蓄額」を確認

【二人以上世帯】20歳代〜60歳代の「平均貯蓄額」3/4

【二人以上世帯】20歳代〜60歳代の「平均貯蓄額」

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」を参考に筆者作成

【二人以上世帯】20歳代〜60歳代の「平均貯蓄額(平均・中央値)」

  • 20歳代:平均値382万円・中央値84万円
  • 30歳代:平均値677万円・中央値180万円
  • 40歳代:平均値944万円・中央値250万円
  • 50歳代:平均値1168万円・中央値250万円
  • 60歳代:平均値2033万円・中央値650万円

平均値は、貯蓄額に大きな差がある場合、偏りが生じやすいため、実態をより正確に把握するには中央値を参考にすることが重要です。

二人以上世帯の中央値を見てみると、年代が上がるにつれて貯蓄額は増加しますが、60歳代でも1000万円には到達しておらず、夫婦2人で老後資金600万円では不安を感じる人が多いでしょう。

また、平均値と中央値の差が大きいことから、貯蓄の二極化が進んでいることがわかります。

では、単身世帯の平均貯蓄額はどうでしょうか。

2.2 【単身世帯】20歳代〜60歳代の「平均貯蓄額」を確認

【単身世帯】20歳代〜60歳代の「平均貯蓄額」4/4

【単身世帯】20歳代〜60歳代の「平均貯蓄額」

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」を参考に筆者作成

【単身世帯】20歳代〜60歳代の「平均貯蓄額(平均・中央値)」

  • 20歳代:平均値161万円・中央値15万円
  • 30歳代:平均値459万円・中央値90万円
  • 40歳代:平均値883万円・中央値85万円
  • 50歳代:平均値1087万円・中央値30万円
  • 60歳代:平均値1679万円・中央値350万円

単身世帯も同様に、平均値と中央値の差が大きく、貯蓄額は二人以上世帯よりも少ない傾向があります。

これは共働き世帯の増加により、二人以上世帯の方がトータルで貯蓄に回せる金額が多くなるためだと考えられます。

貯蓄の用途はさまざまですが、その中でも「老後資金の準備」を意識している人が多いのではないでしょうか。

数年前に話題となった「老後2000万円問題」にもあるように、老後の資金作りは現代において重要な課題となりつつあります。

まとまったお金を短期間で準備することは難しいため、早い段階から毎月コツコツと貯めていくことが求められますが、現役世代の人は、毎月の手取り額からどのくらい貯蓄に回しているのでしょうか。

3. 【年代別】現役世代は毎月手取りからどのくらい貯蓄に回している?

金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」を参考に、20歳代〜50歳代が収入からどのくらい貯蓄に回しているのかを見ていきます。

上記の調査結果によると、各年代における手取り収入からの貯蓄割合は下記のとおりです。※金融資産保有世帯のうち金融資産に振り分けた世帯

3.1 【単身世帯:手取り収入からの貯蓄割合の平均】

  • 20歳代:14%
  • 30歳代:14%
  • 40歳代:12%
  • 50歳代:13%

3.2 【二人以上世帯:手取り収入からの貯蓄割合の平均】

  • 20歳代:14%
  • 30歳代:14%
  • 40歳代:13%
  • 50歳代:12%

現役世代の手取り収入からの貯蓄割合は、平均して13%前後となっています。

もし、貯蓄割合が10%に満たない場合は、「固定費・変動費の見直し」や「転職や副業を検討して収入アップを目指す」などの対策を試してみることをおすすめします。

「そろそろ老後に向けて貯蓄を始めたい」と考えている方は、まずは上記の方法を参考に、夏季賞与の一部を貯蓄に回すことを検討してみてはいかがでしょうか。

4. ボーナスをきっかけに計画的な貯蓄を始めてみよう

本記事では、2025年の夏季賞与の水準について紹介していきました。

普段の手取り収入を貯蓄に回せていない方にとって、夏のボーナスは貯蓄を始める良いきっかけとなるでしょう。

もし貯蓄に対して苦手意識がある場合、給与や賞与が振り込まれた際に、先に貯蓄分の金額を別の口座に分ける「先取り貯蓄」を実践してみることをおすすめします。

先取り貯蓄を行うことで、安定して目標金額を貯めることが可能となるでしょう。

まずはボーナスの1割を貯蓄に回し、この夏から先取り貯蓄を始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

和田 直子