2. リアルな貯蓄事情「20歳代〜60歳代」の平均貯蓄額はいくら?
金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」を参考に、20歳代〜60歳代の平均貯蓄額を、二人以上世帯・単身世帯それぞれで確認していきましょう。
2.1 【二人以上世帯】20歳代〜60歳代の「平均貯蓄額」を確認
【二人以上世帯】20歳代〜60歳代の「平均貯蓄額(平均・中央値)」
- 20歳代:平均値382万円・中央値84万円
- 30歳代:平均値677万円・中央値180万円
- 40歳代:平均値944万円・中央値250万円
- 50歳代:平均値1168万円・中央値250万円
- 60歳代:平均値2033万円・中央値650万円
平均値は、貯蓄額に大きな差がある場合、偏りが生じやすいため、実態をより正確に把握するには中央値を参考にすることが重要です。
二人以上世帯の中央値を見てみると、年代が上がるにつれて貯蓄額は増加しますが、60歳代でも1000万円には到達しておらず、夫婦2人で老後資金600万円では不安を感じる人が多いでしょう。
また、平均値と中央値の差が大きいことから、貯蓄の二極化が進んでいることがわかります。
では、単身世帯の平均貯蓄額はどうでしょうか。
2.2 【単身世帯】20歳代〜60歳代の「平均貯蓄額」を確認
【単身世帯】20歳代〜60歳代の「平均貯蓄額(平均・中央値)」
- 20歳代:平均値161万円・中央値15万円
- 30歳代:平均値459万円・中央値90万円
- 40歳代:平均値883万円・中央値85万円
- 50歳代:平均値1087万円・中央値30万円
- 60歳代:平均値1679万円・中央値350万円
単身世帯も同様に、平均値と中央値の差が大きく、貯蓄額は二人以上世帯よりも少ない傾向があります。
これは共働き世帯の増加により、二人以上世帯の方がトータルで貯蓄に回せる金額が多くなるためだと考えられます。
貯蓄の用途はさまざまですが、その中でも「老後資金の準備」を意識している人が多いのではないでしょうか。
数年前に話題となった「老後2000万円問題」にもあるように、老後の資金作りは現代において重要な課題となりつつあります。
まとまったお金を短期間で準備することは難しいため、早い段階から毎月コツコツと貯めていくことが求められますが、現役世代の人は、毎月の手取り額からどのくらい貯蓄に回しているのでしょうか。