3. 【シミュレーション】医療費負担が2割になった際の自己負担額は?
医療費負担が2割になったことで、自己負担額がどれだけ増えるのか、試算していきましょう。この記事では、以下のような条件で試算します。
- 毎月持病の治療のために通院している75歳以上の後期高齢者
- これまでの医療費負担割合は1割で、1ヵ月の医療費負担額は9800円
負担割合が2割になることで増える医療費の金額は、以下のとおりです。
負担割合1割
- 1ヵ月の医療費:9800円
- 1年の医療費:11万7600円
負担割合2割
- 1ヵ月の医療費:1万9600円
- 1年の医療費:23万5200円
負担割合が2割になれば、単純にこれまでの2倍の金額を支払うことになります。そのため、1ヵ月あたりの医療費が高い人ほど、負担金額は大きくなるでしょう。年間負担額で見ると、これまでと比べて10万円超の差が生まれる場合もあります。
後期高齢者の収入源は、ほとんどが年金です。年金額は現役時代の給与並みに受け取れるわけではないため、負担額が2割になれば家計にも影響が出るでしょう。
次章では、医療費負担が増える場合に利用したい制度「高額療養費制度」について解説します。