近年では、出産後も仕事を続ける女性が増加し、共働きが日常的な働き方として定着しつつあります。

その一方で、職場復帰直後の生活の変化や育児との両立に悩み、「疲れ」を感じる女性が少なくない状況です。

本記事では、復職したママたちの実情を紹介するとともに、日本の女性の収入事情や男女間の賃金格差についても取り上げ、働く女性の現状と課題について考えていきます。

1. 「共働き」はもはや当たり前?女性の約7割が出産後も仕事復帰をしている

厚生労働省の「令和6年版厚生労働白書」によると、出産前に働いていた女性のうち、69.5%が出産後も引き続き就業していることが明らかになりました。

「共働き」はもはや当たり前?女性の約7割が出産後も仕事復帰をしている1/3

「共働き」はもはや当たり前?女性の約7割が出産後も仕事復帰をしている

出所:厚生労働省「令和6年版厚生労働白書」

1985年〜89年の時期では、出産後も働き続ける女性は約2割にとどまっていたことから、近年の復帰ママの増加が顕著であることがわかります。

一方で、「育休を取得せずにそのまま就業を続ける」割合は減少しているのに対し、「育休を取得してから復職する」ケースは年々増加傾向にあります。

これらの動向から、働くママの数が増加する一方で、育休制度の整備や利用が進んでいることがうかがえます。

では、産育休から職場に復帰したママたちは、復帰後のどのタイミングで「しんどさ」を感じているのでしょうか。

2. 復職ママの約6割が「復職後2~3ヵ月後が特にしんどい」と回答

花王「マジックリン」は、全国の「産育休から職場復帰した経験を持つ女性」を対象に、意識調査を実施しました。

調査概要は下記のとおりです。

  • 実施期間:2025年4月14日~4月16日
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査地域:全国
  • 調査対象:産休・育休からフルタイム・時短勤務の仕事への復職を経験した女性431名
  • リリース公開日:2025年5月12日

上記の調査結果によると、産育休から職場復帰した女性のうち、復職時期として最も多かったのは「4月」で、全体の50.2%を占めていました。

さらに、復職者の91.4%が「復職後の生活がしんどいと感じたことがある」と回答しており、中でも「復職から2~3ヶ月後」にしんどさを感じた人が59.7%と大多数を占めています。

4月に子どもの入園や仕事復帰といった大きな環境の変化を迎え、慌ただしく過ごす中で無理を重ねた結果、5〜6月頃に心身の疲れがあらわれやすい傾向があると考えられます。

こうした状況をふまえたうえで、日本の女性の平均年収はいくらなのか気になる方も多いでしょう。

次章では、日本の女性の平均年収を年代別に確認していきます。

3. 【男女で比較】日本の女性の年収はいくらが普通?

国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の給与所得者の年代別平均年収は以下のようになっています。

【男女で比較】日本の女性の年収はいくらが普通?3/3

【男女で比較】日本の女性の年収はいくらが普通?

出所:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」

3.1 【男女全体】日本の平均年収を年代別に確認

  • 19歳以下:112万円
  • 20〜24歳:267万円
  • 25〜29歳:394万円
  • 30〜34歳:431万円
  • 35〜39歳:466万円
  • 40〜44歳:501万円
  • 45〜49歳:521万円
  • 50〜54歳:540万円
  • 55〜59歳:545万円
  • 60〜64歳:445万円
  • 65〜69歳:354万円
  • 70歳以上:293万円

3.2 【男性のみ】日本の平均年収を年代別に確認

  • 19歳以下:133万円
  • 20〜24歳:279万円
  • 25〜29歳:429万円
  • 30〜34歳:492万円
  • 35〜39歳:556万円
  • 40〜44歳:612万円
  • 45〜49歳:653万円
  • 50〜54歳:689万円
  • 55〜59歳:712万円
  • 60〜64歳:573万円
  • 65〜69歳:456万円
  • 70歳以上:368万円

3.3 【女性のみ】日本の平均年収を年代別に確認

  • 19歳以下:93万円
  • 20〜24歳:253万円
  • 25〜29歳:353万円
  • 30〜34歳:345万円
  • 35〜39歳:336万円
  • 40〜44歳:343万円
  • 45〜49歳:343万円
  • 50〜54歳:343万円
  • 55〜59歳:330万円
  • 60〜64歳:278万円
  • 65〜69歳:222万円
  • 70歳以上:197万円

女性の年収は20歳代前半まではおおむね上昇傾向にありますが、30歳代に入ると横ばいかわずかに減少する傾向がみられます。

これは、多くの女性が出産や育児の影響で時短勤務や休職、あるいは離職を余儀なくされることが、給与の伸びを抑えているためでしょう。

また、若年層から中高年層にかけて男女間の賃金格差は一定程度存在し、特に働き盛りの世代においてその差が顕著です。

育児や家庭の負担によって、管理職や専門職への昇進機会が限られていることも、高所得層への到達を難しくしているとうかがえます。

こうした現状を踏まえ、賃金格差の是正には働き方改革や育児支援の拡充、女性のキャリア形成を支援する施策の強化が、今後より一層求められるでしょう。

4. 「106万円の壁の撤廃」で復帰ママの働き方にも影響大

本記事では、復職したママたちの実情とともに、日本の女性の収入事情や男女間の賃金格差についても紹介していきました。

政府は、厚生年金や健康保険の加入条件の見直しを進めており、従来の「106万円の壁」が撤廃される方向で検討されています。

この「106万円の壁」は即座に廃止されるわけではありませんが、近い将来、働き方や家計に大きな影響をもたらすことが予想されます。

職場復帰を控えるママたちは、こうした制度の変化や仕組みを事前に把握しておくことで、より納得できる働き方や生活設計ができるでしょう。

参考資料

マネー編集部