2. 【どのくらいの人が所持している?】「精神障害者保健福祉手帳」の等級別所持者数

【2022年】障がいの等級別にみた「精神障害者保健福祉手帳」所持者数について

※( )内は全体の割合

  • 総数:120万3000人(100.0%)
  • 1級:16万4000人(13.7%)
  • 2級:60万8000人(50.5%)
  • 3級:31万8000人(26.4%)
  • 不詳:11万3000人(9.4%)

「不詳」とは、調査対象者の中で精神障害者保健福祉手帳の等級が確認できなかったケースを指します。

2.1 2級が最多、支援を必要とする層の広がり

2級所持者は全体の半数を占めており、日常生活に著しい困難を抱えながらも、支援を受けて地域で生活を続けている方が多いことがわかります。また、3級所持者も前回より約1.6倍に増加しており、生活の中で不安や困りごとを抱える方々が、早めに必要な支援につながるケースが増えていることがうかがえます。支援のあり方も多様化しており、一人ひとりの状況に応じた制度活用の広がりが見られます。

2.2 等級ごとに異なる生活への影響

「精神障害者保健福祉手帳」の等級は1級〜3級まであり、精神疾患の状態と日常生活への影響をもとに総合的に判断されます。

1級:日常生活のほとんどにおいて、自力で行うことが困難で、常時の介助や支援が必要な状態

2級:日常生活に著しい制限があり、日常の多くの場面で継続的な支援や配慮を必要とする状態

3級:日常生活や社会生活に一定の支障があり、状況に応じた支援や配慮が必要となる状態

このような等級は、個々の状態に応じた支援設計に役立つ仕組みです。自分や身近な人にとって適切な支援につなげるためにも、制度のしくみを正しく理解しておくことが大切です。次に、この「精神障害者保健福祉手帳」を持つことで実際にどのような支援が受けられるのかを見ていきましょう。