梅雨入りの気配が色濃くなり、夏本番へと向かう6月。この時期は植物の植え付けや花壇の模様替えに適した時期であると同時に、これからやってくる過酷な猛暑への準備期間でもあります。

近年の厳しい夏の暑さは、植物にとっても大きなストレスになりがちです。

だからこそ、いまのうちに「夏に強い多年草(宿根草)」を選んでおくことが、美しいお庭をキープする秘訣。

一度植え付ければ、毎年季節が巡るたびに美しい花を咲かせてくれる多年草なら、夏の間のお世話をできるだけ減らしながら、ローメンテナンスで長くガーデニングを楽しむことができますよ。

今回は、日本の厳しい夏にも負けずに元気に長く咲き続ける、「暑さに強い多年草」を、参考価格とともに紹介します。

1. この記事で紹介する「暑さに強い多年草」

チェリーセージ1/10

チェリーセージ

pilialoha/shutterstock.com

  • エキナセア:中心がと盛り上がったユニークな花姿。暑さや乾燥に非常に強く、初夏から秋まで長く咲きます。
  • アガパンサス:すっと立ち上がる凛とした姿と涼しげな花色が魅力で、乾燥にも非常に強いタフな多年草です。
  • ガウラ:白い蝶が舞うような可憐な花を咲かせ、環境が合えば比較的少ない手入れでも毎年元気に育ちます。
  • カラミンサ・ネペタ:爽やかなミントの香りが漂い、繊細な小花を初夏から晩秋まで長く咲かせ続ける頼もしい多年草です。
  • 宿根サルビア:夏から秋にかけて長期間咲き続け、一度植えれば毎年大株になってお庭を彩ってくれます。

2. 【暑さに強い多年草5選】ローメンテで野趣あふれる植物《ほぼ植えっぱなしOK》

これからの季節に備えて、いま植えておきたい頑健な多年草たち。それぞれの植物の特徴や、猛暑を乗り切るための育て方のポイントを詳しく見ていきましょう。

2.1 夏花壇をパワフルに彩る頼もしい主役「エキナセア」

エキナセア2/10

エキナセア

Wirestock Creators/shutterstock.com

真夏の強烈な太陽に向かって力強く咲き誇るエキナセアは、夏花壇の頼もしい主役です。

花持ちが非常に良く、初夏から秋まで長く楽しめます。近年はアンティークな色合いや八重咲きの品種も増え、お庭をぐっとおしゃれに引き締めてくれます。

日当たりと水はけの良い場所を好みます。過湿を嫌う性質があるため、土の表面がしっかり乾いてからたっぷりと水を与えるのが、根腐れを防いで長く楽しむポイントです。

冬は地上部が枯れて休眠しますが、春になるとまた元気に芽吹いてくれますよ。

※参考価格:400円~900円(3号ポット苗)

2.2 清涼感あふれるたたずまいの「アガパンサス」

アガパンサス3/10

アガパンサス

Ljumitza/shutterstock.com

すっと長く立ち上がった茎の先に、涼しげなブルーや白の放射状の花を咲かせるアガパンサス。夏の庭に爽やかな清涼感を運んでくれる、非常に美しい多年草です。性質は極めて強健で、環境が合えば数年間植えっぱなしでも年々株が立派に充実していきます。

過酷な暑さや乾燥にも耐えるタフさを持っていますが、水のやりすぎによる多湿には注意が必要です。地植えにする場合は、しっかりと根付いた後は基本的に自然の降雨だけで元気に育ってくれるため、ローメンテナンスな庭づくりに最適です。

※参考価格:500円~1500円(3号〜ロングポット苗)

2.3 蝶が舞うような花姿が可愛らしい「ガウラ」

ガウラ4/10

ピンクのガウラの花

maratr/istockphoto.com

和名で「ハクチョウソウ(白蝶草)」と呼ばれる通り、細長いたおやかな茎の先に、まるで蝶がひらひらと舞っているかのような可憐な花を咲かせます。

風にそよぐその姿は、ナチュラルガーデンに欠かせない軽やかな「動き」を演出してくれます。

見た目の繊細さとは裏腹に、性質は驚くほど頑健です。暑さや乾燥に強く、日当たりと水はけの良い環境が合えば、比較的少ない手入れでも毎年元気に咲いてくれます。

背が高くなる品種は雨風で倒れやすいため、初夏に一度切り戻し(摘心)を行うか、小さなスペースで育てる場合は、草丈が低く収まる矮性種(わいせいしゅ)を選ぶのがおすすめです。

※参考価格:400円~1000円(3号ポット苗)

2.4 爽やかな香りと、長く咲き続ける繊細な小花「カラミンサ・ネペタ」

カラミンサ・ネペタ5/10

カラミンサ・ネペタ

reflexion I nature/shutterstock.com

淡いブルーや白色の極小の花を、カスミソウのようにふんわりと咲かせるカラミンサ・ネペタ。葉に触れるとミントのような爽やかな香りが漂うハーブの一種です。

派手さはありませんが、他の植物の間に植えることで、空間に心地よい抜け感を作ってくれます。

非常に丈夫で、夏の強い日差しや乾燥にも負けず、初夏から晩秋まで絶え間なく花を咲かせ続けます。

伸びすぎたら適宜バッサリと切り戻しをして株を整えることができ、日々のこまめな手入れはあまり必要ないため、ガーデニング初心者の方にも比較的育てやすい優秀な多年草です。

※参考価格:400円前後(3号ポット苗)

2.5 切り戻しで秋まで繰り返し咲き誇る「宿根サルビア」

チェリーセージ6/10

チェリーセージ

Cristina Ionescu/shutterstock.com.

夏から秋にかけての長期間、お庭のメインとして活躍してくれるのが宿根サルビアです。

風にそよぐ美しい縦のラインと豊富な色合いで、お庭をキリッと引き締めてくれます。

秋の庭に映える紫の「アメジストセージ」、赤と白のツートンカラーが愛らしい「チェリーセージ」など品種のバリエーションも豊富で、ナチュラルな雰囲気を演出するのにぴったりです。

環境が合えば、毎年大株になって見応えを増していきます。

育てる際は、日当たりと風通しの良い場所を選んで蒸れを防ぐのがコツです。

初夏の一番花が終わったあとに思い切って半分ほどに切り戻しをすれば、そこから新しい脇芽が伸びて再び花芽をつけ、秋にまた美しい花を咲かせてくれますよ。


※参考価格:300円~700円(3号ポット苗)

3. まとめにかえて

今回は、本格的な夏を前にしたいまの時期に植えておきたい、ローメンテで野趣あふれる多年草(宿根草)を5種類ご紹介しました。

近年の過酷な日本の夏ですが、いまのうちに耐暑性の高い頑健な多年草を選んでおくことで、過酷な夏場の水やりやお手入れの手間を大幅に減らすことができます。さらに、一度環境に根付けば、毎年季節が巡るたびに自然な魅力あふれる姿を見せてくれるのも嬉しいポイントです。

エキナセアやアガパンサスのように主役となるお花と、ガウラやカラミンサのようにふんわりと空間を繋いでくれる植物を組み合わせれば、視覚的にも涼やかでバランスの良いお庭になりますよ。

本格的な夏が始まる前のこの季節に、ぜひお気に入りの多年草を迎え入れて、暑さに負けないタフでセンスの良いガーデンを仕立ててみてくださいね。

3.1 【読者のみなさまへ】楽しく安全にガーデニングを楽しむために

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ガーデニング用品、ブーツ

AlexRaths/istockphoto.com

  • 植物は生き物です。本記事で紹介している育て方は一般的な目安であり、お住まいの地域の気候や、育てる場所の日照条件、苗の個体差などによって、開花時期や生育スピードが異なります。記事の記載通りに管理しても、必ずしもうまく育つとは限りませんのであらかじめご了承ください。
  • 植物や品種ごとの詳しい管理方法や最新の注意点については、購入時に付属している「品種タグ(ラベル)」や説明書を必ずご確認ください。
  • 植物の中には、人間やペットにとって有害な成分を含むものがあります。特に小さなお子様やペットがいるご家庭では、誤飲・誤食などのトラブルを防ぐため、植え場所や置き場所、管理に十分ご注意ください。
  • 植物のトゲや、剪定・植え替え時に出る樹液に触れることで、ケガやかぶれを引き起こす場合があります。お手入れの際は、園芸用手袋などの着用をおすすめします。
  • 品種登録されている植物(「PVP」マークがあるものや、農林水産省の「流通品種データベース」に登録されているもの)を、挿し木や株分けなどで増殖させる行為は、ご自宅などで個人的に楽しむ範囲にとどめてください。無断で他者へ譲渡(有償・無償問わず)したり、フリマアプリ等で販売したりすることは種苗法により法律で禁止されています。(参考:農林水産省 品種登録ホームページ
  • 繁殖力の強い植物(一部のハーブ類やグランドカバーなど)を地植えにする際は、ご自宅の敷地外や自然界へ広がってしまわないよう、根域制限などの適切な管理や周囲へのご配慮をお願いいたします。
  • 記事で紹介する商品情報および価格などは、執筆時点のものです。閲覧時点においては、販売状況や価格等が異なる可能性がございます。また、「参考価格」として記載している草花については、販売店や苗のサイズ・状態によって実際の店頭価格と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
  • 記事で紹介する一年草には、本来は多年草でも「日本の気候では一年草扱い」とされている植物も含まれています。
  • 集合住宅でガーデニングを始める際は、必ず事前にお住まいの物件の管理規約を確認しておきましょう。避難経路の確保や排水口の管理、床面の重量制限といったルールを守り、近隣への配慮を心がけることが、美しいベランダガーデンを長く楽しむための大切なポイントです。

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LIMOガーデニング部