3. 「どの世代が多い?」【身体障害者手帳】の所持者の年齢

次に、「どの年代で身体障害者手帳を所持している人が多いのか」みていきましょう。

【2022年】年齢階級別の身体障害者手帳所持者数について

※( )内は全体の割合

  • 総数:415万9000人(100.0%)

《年齢階級》

  • 0~9歳:4万7000人(1.1%)
  • 10~17歳:4万9000人(1.2%)
  • 18・19歳:9000人(0.2%)
  • 20~29歳:8万7000人(2.1%)
  • 30~39歳:8万6000人(2.1%)
  • 40~49歳:20万5000人(4.1%)
  • 50~59歳:34万4000人(8.3%)
  • 60~64歳:25万4000人(6.1%)
  • 65~69歳:37万1000人(8.9%)
  • 70歳~ :259万1000人(62.3%)
  • 不詳:11万6000人(2.8%)

年齢階級別の身体障害者手帳所持者数について、ポイントを2つにしぼって解説します。

3.1 ①70歳以上が全体の約6割を占める

2022年の統計によると、身体障害者手帳の所持者のうち70歳以上が62.3%を占めており、全体の約6割にのぼります。年齢が上がるにつれて、加齢や病気などによる身体機能の低下が進むことが背景にあり、高齢層での手帳所持率の高さが際立っています。

3.2 ②18歳未満はわずか2.3%で少数だが、対前回比で所持者数は増加

0〜9歳と10〜17歳の合計は約2.3%と、ごく少数にとどまります。若年層では、先天的な障がいや事故などによるケースが中心であり、全体に占める割合は非常に低いことがわかります。一方で、2016年の前回調査と比べると18歳未満の所持者数は増加しています。これは、医療の進歩による早期診断の広がりや、障がいのある子どもへの支援制度の周知が進んだことで、必要な支援を早く受ける環境が整ってきたことが背景にあると考えられます。

身体障害者手帳の所持者は、年齢が高くなるほど増える傾向にあり、なかでも70歳以上が全体の約6割を占めています。一方、若年層でも手帳の所持が徐々に増えており、支援制度の周知や医療の進歩が背景にあると考えられます。

また、障がいがある人を支える社会保障の一つに「障害年金」がありますが、実は「障害者手帳」とは制度の目的も認定基準も異なります。次は、その違いについて見ていきましょう。