2. 「所持者はどのくらいいるの?」【身体障害者手帳】の所持者数と傾向を確認

厚生労働省が公表している「令和4年生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)」をみていきましょう。

※この調査は、前回2016年に行われて以来6年ぶりの実施であるため、2022年と2016年との比較である調査結果となります。

【2022年】障がいの種類別にみた身体障害者手帳所持者数について

※( )内は全体の割合

  • 総数:415万9000人(100.0%)
  • 視覚障がい:27万3000人(6.6%)
  • 聴覚・言語障がい:37万9000人(9.1%)
  • 肢体不自由:158万1000人(38.0%)
  • 内部障がい:136万5000人(32.8%)
  • 不詳:56万2000人(13.5%)

障がいの種類別にみた身体障害者手帳所持者数について、ポイントを2つにしぼって解説します。

2.1 ①6年ぶりの調査で全体数は微減も「肢体不自由」が最多

2022年の身体障害者手帳所持者は415万9000人で、2016年から12万8000人の減少となりました。障害の種類別では「肢体不自由」が158万1000人と全体の約38%を占め、最も多いことがわかります。

2.2 ②「内部障がい」の割合が増加、「不詳」も増加傾向

2022年時点で「内部障がい」は136万5000人(32.8%)で、2016年より約12万人の増加となりました。「内部障がい」は心臓や呼吸器、腎臓、膀胱・直腸などに関わる障がいで、高齢化や慢性疾患の影響が背景にあるとみられます。また、「不詳」とは「障害の種類が特定されていない」または「複数該当・分類不能」の場合に分類されますが、2022年は56万2000人と増加しています。